6月11日部分日食
太陽を拡大撮影しよう
撮影に必要な機材一式
■撮影に必要な機材一式 デジカメにアダプタ・フィールドスコープを接続して倍率を上げる。
 フィールドスコープを望遠レンズの代わりに使えば、6倍の単眼鏡よりもっと太陽を拡大して撮影できます。解像度も上がり、クリアな撮影ができます。
 小型軽量で持ち運びしやすいフィールドスコープとデジカメを組み合わせた撮影システムをご紹介しましょう。

組み立て例
■アロマ52-Aとデジカメとの接続例
 ビクセン社のコンパクトなフィールドスコープ「アロマ52−A」に、専用のデジカメアダプターを介してニコンクールピクス995を接続。減光用のNDフィルターは、フィールドスコープのゴムラバー製のフードの中に落とし込んで固定しています。デジカメ本体のズームを望遠いっぱいにすると、35mm判カメラ換算で、20000mm相当の超望遠レンズになるので、撮影には三脚+微動雲台が必要になります。


太陽の撮影例
■太陽の撮影例「デジカメ+フィールドスコープ+金属蒸着NDフィルター」
 ビクセン社の「アロマ52-A」は、口径52mmの小型軽量なフィールドスコープです。
 専用のデジカメアダプター「DG-FS」も用意されていて、デジカメのフィルター径に合わせた「DGリング」を介して、さまざまなデジカメと組み合わせることができます。
 ただし「アロマ52-A」に標準で付属しているアイピースでは、デジカメで撮影する際に大きなケラレが生ずるうえ倍率が高すぎる(25倍)ので、別売の「GL15(11倍)」アイピースとの組み合わせをお勧めします。



フィールドスコープ/アロマ52A
■フィールドスコープ「アロマ52-A」 口径52mm、小型軽量なので持ち運びが楽。今回のようにあわただしい時のイベントには特に心強い。
アロマ専用デジカメアダプター
■アロマ専用デジカメアダプター「DG-FS&DGリング」
デジカメアダプター対応アイピース
■デジカメアダプター対応アイピース「GL15」

 減光には、光量を1万〜数万分の1に減光するために「NDフィルター」を組み合わせて使います。「アロマ52-A」にフィルターを取り付けるには、φ52mmのフィルターを、アロマのラバーフードの中にはめ込んで、フードを縮めて固定します(本来の使用方法とは異なるため、じゅうぶんに注意してください)。


 望遠撮影なので、脚回りにはしっかりした三脚を使い、構図の微調整用に「微動雲台」も用意しましょう。また、手ブレ防止にデジカメのレリーズ(またはリモコン)もお忘れなく。


 撮影の際は、デジカメのピントを無限遠(∞)にし、フィールドスコープのピントノブを回してピントを合わせます。
 撮影条件は、フィルターを付けたデジカメを太陽に向けてファインダーの中央に太陽が写るようにし、マニュアルモードでデジカメの感度は最低に・シャッター速度は最高速で試し撮りし、結果を見ながらシャッター速度を変えてみます。
 あらかじめ予行演習を行なって、太陽撮影に最適なフィルターやシャッター速度を求めておきましょう。

※デジカメアダプター「DG-FS」にデジカメを取り付けるには、必ずデジカメのフィルター径に合わせた「DGリング」が必要になります。

notice注意!
デジカメを太陽に向けたまま、フィルターの付けかえはしないでください。
デジカメはレンズが出ている限り、CCDに光があたっています。不用意にフィルターをはずすと、CCDに強烈な光があたり、破損する恐れがあります。