Part-6 移動性高気圧に覆われた場合
この時期3番目に多いのが、この移動性高気圧に覆われる場合です。天気図では、孤立した高気圧が日本の上空やすぐ近くにあり、同心円状の等圧線がこれを囲んでいる場合にあたります。
この移動性高気圧の場合は、基本的に全国的に晴れの天気になります。
移動性高気圧の気圧配置なら、高気圧の東側が快晴域です。高気圧の東側はゆるやかに気流が下降しており、乾燥した晴天域となります。この進行方向前面の晴天域は、ほぼ晴天になりますので狙い目です。これに対し高気圧の東側はハケで掃いたような高い雲(巻雲)が広がることが多くなります。薄い雲なの部分食中は雲を透かしてつきを見ることはできそうですが、光量の落ちる皆既中は妨げになるかもしれません。ただ、東北から北海道にかけての日本海側では、冬型の気圧配置に近い状態が残る場合があり、この場合は冬型に似た天気となります。
● 移動性高気圧のときの雲画像(左)と雲量分布図(右)
ここでは、典型的な移動性高気圧の気圧配置となった、2000年1月29日9時の例を取り上げた。右の雲量分布図をみると、これまで挙げてきた中で、もっとも雲量が少ないことを示す赤い面積の部分が陸地で多く、全国的に晴れの地点が多いことがわかる。雲画像はすべて、東京大学生産技術研究所高木研究室の Satellite Image Archive for Network より。
● まとめ:
移動性高気圧の場合
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