ついにやってきた巨大彗星ヘール・ボップ。
ここはその観測を記録しておきます。
野辺山で永遠の別れをしたはずのヘール・ボップ彗星だったが、あれから約6ヶ月、明け方の東の空に姿を見せるとあっては逢わない訳にはいかない。
というわけで、またまた家族揃って千葉の白浜へと向かった。今回の狙いはりゅうこつ座のカノープスと、ヘール・ボップ彗星を同じ写野に写し込もうというものだが、果たしてうまくいくのだろうか?とにかくカノープスの高度が2度ほどしかないので、南の水平線に少しでも雲がでたり、モヤが発生したらそれで終わりだ。
東京を午後10時ころに出発し、午前0時過ぎに現地に到着。天候は最高だ。冬の星空を楽しみながら夜明けを待つ。南房とはいえ、さすがにもう寒い。
午前4時、カノープスを水平線上に発見!ヘール・ボップ彗星の方は双眼鏡で微かに分かる程度だが、すでに確認していた。6ヶ月ぶりのヘール・ボップ彗星は、小さくなりながらも核はしっかりとしていて、さすがに大彗星と思わせる。
凍えるような寒さの中でシャッターを切った。
翌日も、チャレンジしたが、カノープスが雲に被われてしまった。
で、これで本当にお別れとなってしまった。
C/1995 O1 Hale-Bopp(Oct.11) [JPEG]1997 10.11 |
いよいよヘール・ボップ彗星ともお別れ。数千年後の回帰を見送ろう。というわけで、再び長野県野辺山へ向かった。
さすがに春の陽気はポカポカと身体に心地よい。が、春霞はひどく甲府盆地から見る八ヶ岳は淡く頼りない。一旦、国立天文台野辺山電波観測所近くのいつもの空き地に車を止めたが、今日も八ヶ岳南麓あたりに小さな雲の塊が見える。先週のことを思い出し、ちょっと北へと移動することにした。
周辺を車で走り回り、八ヶ岳高原ロッジ近くに空き地を発見。子供たちが「お腹が空いた!」と訴えるので、お湯を沸かし、カップラーメンを作ってやる。気温は11度。さすがに東京よりずいぶんと涼しい。天気は快晴だが、やはり霞がかかっていて条件は決して良くない。
空が暗くなるにつれ、ヘール・ボップ彗星の明るい輝きがはっきりと見えてきた。今回は三脚にマークX赤道儀の極軸体を載せるというお手軽装備なので、セッティングは簡単。早速撮影に移る。
相変わらず明るい頭部と大きく開いたダストテイルが10度ほどの長さに見えているのが印象的だ。カミさんも息子たちも、その美しい姿に感激することしきり。遠くの林に沈むまで見送り、この1年間追い続けたヘール・ボップ彗星に永久の別れを告げた。
月が明るいので、ヘール・ボップ彗星観望の条件は必ずしも良くないのだが、こんな日だからこそ撮りたい写真もある。いつもは彗星そのものの写真撮影に時間を費やしてしまうので、記念写真を撮っていない。今回は月明りを利用して彗星と家族の記念写真を撮影しよう。というわけで、長野県野辺山へ向かった。
東京は雲模様だったが、甲府盆地から先は快晴。国立天文台野辺山電波観測所近くの空き地に車を止めたときには、雲一つない好条件。早速、赤道儀を組み上げ、暗くなるのを待つ。子供たちは、近くの池でおたまじゃくしと遊んでいる。太陽が沈み辺りが暗くなりはじめるとヘール・ボップ彗星が姿を現わした。相変わらず明るい。極軸望遠鏡で北極星を探しだし、赤道儀の設定を完了し、早速撮影に入る。
空がどんどん暗くなるにつれ、ヘール・ボップ彗星の輝きはどんどん増してくる…ところが、八ヶ岳から雲が沸き上がってきた。そして、19時30分にはすっかりと西の空を覆ってしまった。さあ、どうする?移動するか?待つか?
結局、今回の目的を達成するために赤道儀による追尾撮影を諦め、移動することにした。30分かけて設定した機材を10分で撤去し、車で北に移動する。助手席にすわった慧太に西の空を監視させながら、1キロほど移動すると…「見えるよ!」という慧太の声、さらに1キロほど移動し国道沿いの空き地を発見。車を止めた。
八ヶ岳からの雲は南東方向に流れている。三脚を出してカメラをセットし、記念撮影の始まり始まり…。ところが、肝心の月は雲の中にあって、人間を照らしてくれない。仕方ないのでストロボを併用することにした。
みんなで代わる代わるにいろんなポーズで撮影し、双眼鏡で美しい彗星の姿を堪能し、21時に現地をあとにした。
昨日の潮干狩りのせいで、身体中が痛い。普段からあまり運動しないからこういうことになる。今日も天候は良さそうだがとてもどこかへ出かける気にならない。まあ、月も大きくなってくるからいいや。と、自宅での観望を決め込む。
夕方から、雲が広がりはじめ、ヘール・ボップ彗星は見えたり見えなかったりの状態。C14の直焦点に冷却CCDカメラを接続して、雲越しに核付近のアップを狙う。肉眼では位置すら分からないのだが、CCDではしっかりと捉えられた。
今年も潮干狩りの季節がやってきた。というわけで、毎年恒例(といっても去年は行かなかったし、一昨年についで2回目だけど…)の富津潮干狩り場へと出かけた。正午からはじめて、約1時間半の間にあさりとハマグリを目一杯採り、食事の後、「釣りがしたい」という息子の主張を受け入れ、富津埠頭へ移動、ヘール・ボップ彗星を待つことにした。天気は快晴だが、いささか眠い空に、できれば高いところへ昇りたい気もしたが…千葉県内には高い山がない。まさか、このまま八ヶ岳や茨城県へと移動することもできないので、今日はここで粘ってみよう。
東京湾のはるか向こうに沈む太陽を見送り、富津岬の駐車場へと再び移動。赤道儀と双眼鏡をセットし、ヘール・ボップ彗星を観望する。西新宿や原宿に比べたら見栄えは良いが、先の柳沢峠で見た姿に比べたら月とスッポン。まあ仕方ないか!
朝から見事に晴れ上がり絶好のヘール・ボップ彗星観望日よりとなった。打ち合わせを終えた午後4時30分に西新宿のオフィスを出発。目的地は八ヶ岳。昨年4月20日に撮影した百武彗星と同じ構図で撮影しようというのが今日の目的だ。月の位置といい彗星の位置といい、かなりそっくりなので是非とも同じ構図で押さえたいところだ。
ところが、勝沼ICを越えて、甲府盆地が見えた所で、右前方(すなわち八ヶ岳の方向)に黒い雲が広がっているのを確認した。さて、どうする?周囲を見回すと、甲府盆地から北にかけてはすこぶる天気がいい。というわけで、急遽一宮御坂ICで高速を降りることにした。
一般道(国道20号)に降りてあたりをじっくりと観察して見ると、かなりガスっているのが良く分かる。こんな日は是非とも標高を稼ぎたいところだ。そこで、柳沢峠へ向かうことにした。峠まで約30分、そこから林道へ入り、適当な場所を探して車を止めたのは19時20分。すでにヘール・ボップ彗星は北西の空高く明るい頭と尾を見せている。あたりを探してみたが残念ながら赤道儀を出すスペースはない。仕方がないので固定撮影のみに徹することにして、速攻で撮影の支度をする。
それから、彗星が山の端に沈むまでの約1時間強の間に、美しい姿を堪能した。
ヘール・ボップ彗星は相変わらず夕方の北西の空で明るく見えているようだ。しかし、この1週間というもの東京は雨か曇りの日が続き、その姿は全く確認できない。春のこの時期は毎年こんなものだ。
今日は朝から久しぶりの青空がのぞき、久々のチャンス!と、思いきや、午後からしっかり曇りはじめた。雲の様子を見ようとインターネットにアクセスし、各地のお天気カメラを見ていたら、函館山の頂上に設置された、リモートコントロール可能なライブカメラを発見!。早速ヘール・ボップ彗星に向けて見ることにした。
そして、ついにヘール・ボップ彗星をカメラで捉えることに成功した。東京のオフィスにいながらにして、函館のカメラをコントロールし、撮影できるなんて…まったくいい世の中になったものだと、感心することしきり。今しばらくは、東京が雨でも楽しめそうだ。ヘール・ボップ彗星が明るい4月一杯は恐らく大丈夫だろう。
今日はヘール・ボップ彗星の近日点通過の日だ。さて、どこへ行って見ようか?というわけで、16時30分ごろ東京・西新宿を出発し、中央高速を西に向かった。大月ICで降り、雁ガ腹摺山林道を目指す。ところが、途中で「一般車通行止」の看板とともにゲートが閉められている。う〜ん!どうしよう。同行したSW編集部の川口・高田両氏とともに地図を開いて、次なる目的地を検討しようとしたそのとき…ゲートが開いて、工事車両が出てきた。聞いてみると、「崖崩れのために大峠から先は完全に通行不能だけど、大峠までは行けるよ」という、少しでも高度を稼ぎたい我々は、開いたゲートを一気に通り抜けたのだった…。大峠までのつづらおりを一気にかけ上がると高度は約1500メートルにもなる。空気は冷たく、透明度もなかなかだ…が、しかし北西側が開けていない…しかも、別の工事の車両がやってきて「このあと、下のゲートに鍵かけるけど…朝までいるならいいよ」との一言が…。「ば馬鹿っ!こんなところで夜明かしなんぞできるかい!」ってなわけで、今来た道をUターン。
結局、国道20号へ降りたときには、約1時間もの時間をいたずらに消費してしまった。その後、近くのゴルフ場の駐車場に車を止め、そこで観測することにした。彗星はすでに山の端に近く、空の状態も決して良くはないが、これはもう仕方ない。急いで赤道儀を組み立て、シャッターを切った。
となりでは、川口・高田組がフジノンの40×150双眼鏡を組上げている。さすがに口径15センチの双眼鏡の威力は凄い!核周辺の構造が嫌というほど良く見える。特に圧巻だったのは、山の端に沈み行く彗星の姿だ。木々の間をすり抜けながら沈んでいく様子は、とても美しいものだった。
五藤光学の八ヶ岳観測所へ。15時40分ごろ東京・西新宿を出発し、夕刻に現地に到着。西空にはたくさんの巻雲が東西方向に横たわっている。八ヶ岳山頂が夕陽を浴びて美しく輝いている姿が印象的だ。
その巻雲も日没とともに姿を消し、18時15分頃ヘール・ボップ彗星の姿を発見。しかし、高層雲がわずかに残り、イメージは決して良くない。
結局この日は、この状態のままヘール・ボップ彗星は山蔭に沈んでしまった。雲に入ったり出たりを繰り返したため、コントラストの低い画像しか得られなかった。
今日の東京は素晴しく透明度が高い。これなら夕方のヘール・ボップ彗星も美しく捉えられるだろう。久々のチャンスだと思い、どこかへ遠征しようと思い立ったのだが、あいにく16時から打ち合わせの予定が入っていて、遠くまで行くのはとても無理だ。どこか近場でいいところはないものか…。
というわけで、フジテレビが引っ越ししたばかりのお台場へと車を走らせることにした。そう、レインボーブリッジ越しにヘール・ボップ彗星を狙ってみようと思い立ったのだ。
4月1日から6日まで、環境庁の呼びかけに応じてライトダウンを実施するというので、ライトダウン前の姿をバックに撮っておこうと考えたのだ。17時30分に会社を飛びだし、首都高速にかけ上がり、お台場ICを経由して海浜公園の駐車場に滑り込んだのは18時17分。車を降りて見上げると、東京の夜景を前景に、明るいヘール・ボップ彗星の姿が見えた。
カメラバッグをかつぎ、三脚を2本抱えて撮影ポイント探しに公園内を奔走する。周囲には夏場には比べようもないが、たくさんのアベックが肩を寄せ合って、東京の夜景を楽しんでいる。その前をカメラバッグと三脚、それに双眼鏡を抱えて走り抜けるのだから…。
無事に格好のポイントを探しあて、数十カットを一気に撮影。駐車場を後にしたのは20時08分だった。
撮影中にはお台場沖に浮かぶ屋形船からの胡麻油の香が北風に乗って流れてきて…「うん、屋形船で天ぷらに舌鼓を打ちながら、ビールでヘール・ボップ彗星見物なんていうのも江戸っ子の楽しみかな…」などど考え…。
C/1995 O1 Hale-Bopp(Mar. 24) [JPEG]1997 3.24 |
TBSテレビ「ニュース23」の取材に同行する。午後1時TBS玄関前に集合した。この時点で東京は完全に曇り空、ひまわりの画像を見ると北(茨城、群馬、福島あたり)へ行けば、何とか晴れ間に近づけそうな雰囲気だ。とりあえず、筑波山へ向かうことになった。常磐自動車道を北上するも、雲は全く切れてくれない。
カメラマンA氏はサービスエリアに到着するたびに、ISDN公衆電話に飛び込み、ひまわりの画像をダウンロードしている。関東にかかる雲はどんどん北上中だ。これはもう雲とのおいかけっこ状態になってしまっている感じ。とりあえず、行ける所まで北上しようと、さらに常磐道を北へ向かった。
TBSクルーと最終ミーティングを行ない、福島県との県境に向かうことに決定。日立中央ICで高速を降りる。一般道をひた走り、里美町を目指す。北西方向に微かな晴れ間が見える。インター降りてから約1時間、現地に到着した我々を待っていたのは、西に傾きつつも暖かい春の夕陽だった。
北西の空には東西にいく筋も雲が流れているが、濃い雲ではない。そして、西空が茜色に染まり…雲の合間からヘール・ボップ彗星が顔を覗かせた。
「明るい!」誰ともなくそう口走るほどの明るさで東に尾をたなびかせたその姿は実に見事と言う他はない。
さて、収録の合間を見ながら撮影した写真を掲げておきます。なお、この日収録した模様は、翌21日の「ニュース23」で放映されたので、ご覧になった方も多いかもしれませんね。
C/1995 O1 Hale-Bopp(Mar. 20) [JPEG]1997 3.20 |
昨夜とはうってかわって美しい星空が広がっていた。夏の天の川はすでに東の中天に淡く姿を現わしている。北の山の端付近にも微恒星が認められ条件は最高だ。が、館山の町の光が北東方向まで回り込んでいるようで、バックグラウンドは結構明るい。つい3年ほど前まではこんなことなかったのに…。このあたりもずいぶんと都市開発が進んだようで…どんどん暗い空がなくなっていく。
そんなことを考えていたら、山の峰付近にサーチライトと思われる光の筋があることに気付いた。昨日は気が付かなかったのに…それとも車のヘッドライトか?と、双眼鏡で見てみると…。
慌ててカメラを向け撮った写真がこれ。 | |
そして、そのまま固定撮影したのがこれ。 |
その後はもう、レンズとカメラをとっ換えひっ換え、写真を撮りまくってしまった。露出中には双眼鏡でその雄大な姿を堪能し、夜明けまで一気に楽しんでしまったのだ。
午前4時すぎには、カミさんと2人の子供を叩き起こし、家族揃ってこの世紀の彗星の姿を見、百武彗星から約1年振りの感動に出会うことができた。まだまだ明るくなりそうで…ここしばらくは忙しい日が続きそうだ。
とりあえず、焦点距離の違うレンズで撮影した、この日の画像を掲げておきます。
金曜日の夜に東京を出発し、千葉県の最南端白浜町へ到着したのは午前0時10分。リゾートマンションの駐車場に車を止めて見上げると、北の空高く、北斗七星が輝いている。ところが、その回りには全然星が見えない。ちょうど北斗七星の辺りだけがぽっかりと口を開けたように雲が切れているのだ。
とりあえず、荷物を部屋に運び込み、そのまま出撃準備を整える。子供たちはすっかり夢の中だ。部屋を出たのは午前2時30分ごろ。車ですぐ前の空き地(いつもの観測場所)へと移動し、赤道儀をセット。空は相変わらず雲が多く、北極星は5分に1度づつといった感じで見えたり見えなかったりしている。状況は決して良くないが、明日の天気「晴れ」を確信して、黙々と作業を進める。
全ての準備を終え、一息付いた午前3時ころから徐々に雲が薄くなってきた。北東の空には、ベガ、デネブが微かに輝き出している。ところが水平線から15度くらいの高さまで、厚い雲が去ったにもかかわらず星が見えないのだ。どうやら、高層雲が広がっている模様。3時30分を過ぎても状況に変化はない、すでにヘール・ボップ彗星は山の端を離れ、本来なら煌々と輝いて見えているはずなのだが…。
午前4時、薄明の始まりまで約30分ほど…こんなときの時間の立つのが早いこと早いこと…今日はもう駄目かな?と弱気になりはじめた4時15分、薄い雲を通してヘール・ボップ彗星の巨大な姿が突如、天空に出現した。輝く中心核と大きく明るいダストテイルがとても素晴しい。いかにも「これが彗星だ」っていう感じの壮大さは、一瞬わが目を疑うほどであった。
その後も、雲に入ったり出たりを繰り返していたので、その合間を狙って写真撮影を行なった。結局この日、イオンテイルを見ることはできなかったが、写真には微かに写し出されていた。この状況でこの写真なら上出来ってか?
とりあえず、この日の画像を掲げておきます。
久々に透明度が良い。とはいえ2月中に比べればたいしたことはないのだが…今夜から白浜へ遠征するので、写真撮影はお休みのつもりだったのだが…結局、寝ることもなく3時半を迎えてしまった。
とりあえず、この日の画像を掲げておきます。
今朝も透明度がいま一つで、しかも淡いながらも雲がかかっている。肉眼ですぐに分かるのは1等星とヘール・ボップ彗星だけ、目をこらしてようやく2等星が見えるといった有様。それでも、写真を撮る。ほとんど条件反射の世界に近づきつつあるような気さえするのだが…。結局12コマしか撮らなかった。
さて、この日の収穫は彗星の核の付近の拡大画像だ。明るい光点を取り巻くように同心円というか、波状というか、不思議な模様が見える。見方によってはアダムスキータイプのUFOの様にも見えるこの構造は一体何なのだろう。
とりあえず、この日の画像を掲げておきます。
この1週間というもの毎朝4時に起きるものの、ヘール・ボップ彗星には会えずじまいの日々が続いた。そして、今朝見た彗星はさらに輝きを増し立派に成長していた。
もっとも、原宿では透明度がいま一つで、この状態では美しい写真など望めそうもないのだが…。などと思いつつ、シャッターを切る空しさったら…。それでも、曇って見えないよりはなんぼかましなわけで…週末の白浜へと心はすでに飛んでいたりするのだ。
とりあえず、この日の画像を掲げておきます。
昨日の夕方の天気予報じゃ、今朝は曇りって言ってたじゃない!夕べ寝る前に空を見上げたら、月が煌々と輝いていたから…念のために目覚まし時計をセットしておいたのだけど…。
相変わらず、月明りは非常に明るいが…それにしても、暖かいことったら…気温は9℃もあるんだから全く寒くない。こんな日は…やっぱりガスが発生する。地平線方向はもやってしまってコントラストが良くない。
ところで、朝のこの時間帯には東京のど真ん中のここ原宿でも鳥の鳴き声が聞こえる。大半はからすのようだが、時折別の鳥の鳴き声が交じって、はっとさせられる事がある。一日の中で恐らく最も静かな時間帯ならではのことだろう。鳥たちのさえずりに耳を傾けているうちに、東の空は夜明けを迎えていた。
とりあえず、この日の画像を掲げておきます。
今朝も起床4時。寝たのは2時すぎだったぞ〜。まあ2時間の睡眠で良く起きたこと、えらい!えらい!(と、自分で自分を褒めてやろう、誰も褒めちゃくんないからネ)。で、屋上へ上がってみたら、全然寒くないのね。あ〜あ!こりゃあ今朝も条件悪そうって思ったら、案の定大きな月の回りに淡く傘がかかっている。すぐそばに火星が赤く光っているのが印象的だ!
おそるおそる東の空に目をやると…ゲゲ?ヘール・ボップ彗星が見えない!う〜む、急激に暗くなっちまったのか?はたまた雲に隠れているのか?しばらく、探していたら段々と見えるようになってきた。まあ、月を見た直後に探したって見えんだろうなあ、と妙に納得する。
月明りは非常に明るく、何か全天が灰色に見える。もちろんコントラストだって最悪だ。それでも、暗さに慣れた目ならしっかりとヘール・ボップ彗星が探せる。高度がずいぶんと低くなってきたけど、探すだけならノープロブレム!
問題は写真に捉えられるかということ、中心はOKだが、淡い尾はどこまで写るのか、とりあえず、昨日と同じ光学系で撮影した。口径22センチの直焦点ではなかなか美しい写真が撮れましたね。あとは暗い空の下で…。
とりあえず、この日の画像を掲げておきます。
ほらほら、こういう天気になっちゃうのよね〜春だねやっぱ。昨日の西高東低の気圧配置が一気に崩れてしまうと、こうなっちゃうんだね。まあ、天気予報的には晴れなんだろうけど…こう雲が多いんじゃ撮影も楽じゃないね。昨日まで赤道儀に載っていたC11を降ろして、代わりに日本特殊光学のNSC22に載せ換えてみた。ピントの再現性はこちらのほうが上だろう。
とりあえず、この日の画像を掲げておきます。
昨日の朝の透明度に比べたら、今朝の透明度は今ひとつ、この時期はどうもこんな感じの日が多くなる。これから3月、4月とこういう状態が多くなるので、東京での撮影はかなり辛くなるだろう。しかし、雲がないだけでも良しとしなければいけないのだろう。
さて、この日の画像を掲げておきます。
朝4時に目覚まし時計で目覚め、防寒具を羽織込んで、屋上のドームへと向かう。扉を開け、東の空に目を向けた途端、東の空に大きな”夏の台形”が見えていてびっくり。夏の大三角(ベガ、デネブ、アルタイル)にヘール・ボップ彗星を加えた大きな台形はとても良く目立ち、なかなかの見ものだ。
久々に透明度が高く、肉眼でもヘール・ボップ彗星の尾が見えている。どこまで大きく明るくなるのだろうと思いつつ、ひたすらシャッターを切り続けた。
さて、この日の画像を掲げておきます。
今朝はとりあえず晴れといった状態で、薄雲が全天を覆っていて、肉眼では2等星すら良く見えないほどだった。
とりあえず、今朝も起きて見たぞという程度のアリバイ的写真を撮影した。実際にC11にアイピースを付けて覗いて見ると、核付近が素晴しく、なかなか美しいので、この際とばかりに、核近傍をアップして撮影してみた。ちょっと遊んで光害防止フィルター(HFグラス)を付けてみたら、赤が強いものの、結構楽しい写真が撮れた。
さて、この日の画像を掲げておきます。
13日に撮影して以来、今日まで1週間もヘール・ボップ彗星は姿を見せてくれなかった。
今朝は久々の晴れ間から顔を覗かせてくれたが、ずいぶんと明るくなったという感じだ。昨日まで良く眠れたので睡眠不足もしっかりと解消でき、元気いっぱい…しかし、もやがかかっているのかバックが眠い。
さて、この日の画像を掲げておきます。
C/1995 O1 Hale-Bopp(Feb. 20) [70K/JPEG]1997 2.20 04:50 |
昨日の写真に気を良くして、今日も銀塩で狙ってみることにした。フィルムはプロビア400に決定。昨年の百武彗星の時に使ってみて結構気に入っていたフィルムなので、どんな発色をしてくれるのかが楽しみだったが…。
結果は?見てのとおりなかなかの仕上がり。あとは暗い空の下で撮ってみたいなあ。今週末はどうしよう?
さて、この日の画像を掲げておきます。
C/1995 O1 Hale-Bopp(Feb. 13)[70K/JPEG]1997 2.13 05:05 |
ヘール・ボップ彗星 全光度1.2等級 最微星3.3等(肉眼) コマ視直径約25′ 使用器材7×50双眼鏡
白浜から帰ってくると、東京の夜空の明るさにはいささか幻滅する。とはいえ、そうそう出かけてばかりもいられないので、こればかりは諦めるしかない。さて、今朝は透明度が高く、非常にクリアだったので、無理を承知で銀塩写真に挑戦してみた。300mmの望遠レンズを使って、5秒から2分まで露出してみた。
現像が上がってみると、おやおや、それなりに写っているではないの。いやあ、ずいぶんと明るくなったものだなあとびっくり。東京原宿といえば、もうこれ以上条件の悪いところを探すのが難しい位の空の状態で、しっかり写ってるんだから、確かに世紀の大彗星といわれるだけのことはあるね。
というわけで、この日の画像を掲げておきます。
C/1995 O1 Hale-Bopp(Feb. 12)[70K/JPEG]1997 2.12 05:05 |
ヘール・ボップ彗星 全光度1.3等級 最微星3.5等(肉眼) コマ視直径約20′ 使用器材7×50双眼鏡
天気予報ではこの日は曇りから雨…まず駄目だろうなと思いながらも、午前3時に起きてベランダに出て空を見上げる。と、何と晴れているではないか!慌てて身支度を整えて出撃する。透明度は前日よりは良いものの、やはりガスがあって眠たい感じだ。海はこれだから困る。
さて、この日の写真を掲げておきます。昨日に比べてM27により接近している様子がわかります。
ヘール・ボップ彗星 全光度1.5等級 最微星5.5等(肉眼) コマ視直径約30′ 使用器材7×50双眼鏡
暗い空を求めて(?)、いつもの千葉県白浜町へとやってきた。さて、ヘール・ボップ彗星はどんな姿を見せてくれるのだろう。と、期待したものの、高曇りの状態で、透明度が低い。頭上はクリアな空なのに…。とはいえ東京よりは格段に条件は良い。カミさんや息子たちを連れて、朝4時にマンションの前の公園(空き地)へと向かう。双眼鏡を探すまでもなく、明るく大きな姿が目にはいった。「うひゃあ、明るい!」長男慧太の感想だ。「ボワーっと広がってるよ」こちらは次男陽介の感想。双眼鏡を取り出して見ると、迫力ある姿が視野に広がり、壮観だ。
さて、この日の画像を掲げておきます。300mmで撮影した写真にはこぎつね座の亜鈴状星雲(M27)が写っています。また400mmで撮影した方にはM71が写っています(トリミングしてあります)。
ヘール・ボップ彗星 全光度1.6等級 最微星4.8等(肉眼) コマ視直径約30′ 使用器材7×50双眼鏡
ヘール・ボップ彗星は、日を追うにつれてどんどん明るくなっている。このままマイナス等級に向かってくれるといいのだが…。さて、今朝もやや透明度の低い空ながら、しっかりと肉眼で観測できた。今日は、球状星団M71と接近するというので、やや短めのレンズを使ってCCDで狙ってみた。85ミリF1.4では、ピントのピークが良く分からず、180ミリに変更。尾の中にM71を検出した。
さて、この日の画像を掲げておきます。
ヘール・ボップ彗星 全光度1.8等級 最微星3.8等(肉眼) コマ視直径約25′ 使用器材7×50双眼鏡
ヘール・ボップ彗星はとうとう東京・原宿からも肉眼でらくらく観測できるようになった。この日は特に透明度が高く午前4時45分に屋上へ出て、東の空に目を向けた途端にその存在が分かるほどだった。
400ミリの望遠レンズに冷却CCDカメラを接続し、彗星の核近傍を狙ってみた。30秒の露光では中心部が完全に飛んでしまうほど明るい。
さて、この日の画像を掲げておきます。
C/1995 O1 Hale-Bopp(Feb. 4)[70K/JPEG] |
ヘール・ボップ彗星 全光度2.0等級 最微星4.2等(肉眼) コマ視直径約25′ 使用器材7×50双眼鏡
野辺山で果たせなかったヘール・ボップ彗星映像を収録するため、再びTBSのクルーと出かけることになった。ところが、天気予報はどこも悲観的。「関東周辺はどこも明け方に雨か雪」という予報を流している。関東の東海上と北海道西方にある2つの低気圧が相互に作用して、複雑な天候となっているようだ。しかも、この日を逃せば天気はさらに悪化し、月がヘール・ボップ彗星にどんどん接近して条件が悪くなるという状況なので、何がなんでも撮りたい状況。
各地の友人等に電話してみると、福島県いわき市、茨城県日立市では晴れているという。とりあえず「いわき」へ向かうつもりで午後11時に西新宿を出発した。今回の参加者は、TBSのカメラクルー、Kカメラマンと、Kチーフプログラマ、それに私の計9名だ。首都高速の新宿から、神田を経由して三郷から常磐道へと入る。最初のPAとなる守谷で、休憩を兼ねて周辺の状況を確認する。
とりあえず、空は快晴で雲一つない。これならOKと、筑波山へ向かうことにした。
さて、この結果は…今回もまた、雲との追いかけっこや、観測地探しなど、エピソードには事欠かない、ハラハラドキドキの展開でしたが、見事に美しい映像を捕えることに成功しました。
これは、2月7日午後6時からTBS「ニュースの森」で放映されるので、是非見てください。残念ながら、関東ローカルなので、他の地方では見られませんが…見られる方は是非VTRの用意をしておいてくださいね。
さて、この日テレビを収録するかたわらで撮影した写真を掲げておきます。
C/1995 O1 Hale-Bopp(Jan. 30)[39K/JPEG] |
TBSテレビ「ニュースの森」の取材で、八ヶ岳のペンションへ向かう。同行者はカメラマンK氏とお天気キャスターの森田さん、それにTBSのクルー。東京新宿のオフィスでの収録を終えた後、K氏の運転する車で中央道を長坂ICに向かった。途中、森田さんを乗せての走行シーンの撮影をしつつ、夕刻ペンションに到着。
気温は氷点下8度と、この時期にしてはやや暖かいものの、東京に比べたら雲泥の差だ。頭上にはすでにたくさんの星が輝いている。しかし、東の空に目を移すと帯状の雲が北から南に流れている(いやな予感)。明日の朝まで、この雲が残っていたらヘール・ボップ彗星はまず見えない。ぜひとも晴れて欲しいのだが…。
その後、夕食を終えた宿泊客(ファミリー客が多いこと…)とともにプレアデスや月、オリオン大星雲を見た。大きな月があるにもかかわらず空のヌケは抜群だ。オリオン大星雲など、実にくっきりとしたイメージで、あらためて澄んだ空がスターウォッチングに最適なことを確認できた。
寒さに耐えられなくなった宿泊客が引き上げた後、TBSが持ち込んだ高感度カメラのテスト撮影を行なった。これが凄い!の一言。オリオン大星雲の拡大映像では、大きく羽を広げたような姿がくっきりとモニターに表示される。翌朝のヘール・ボップ彗星撮影への期待は高まるばかりだ。
時刻はすでに午前0時になろうとしていたが、東の空の雲は消えることなく残ったまま。最悪のケースを想定して観測地のロケハンを行なうことに…深夜の凍てついた八ヶ岳有料道路を野辺山に向かい、探し当てたのはとある小学校の駐車場だ。見晴らしも良く、条件は最高だ。
「よしOK!」とばかりに、再び宿に戻り、一旦就寝。体力は温存しなくちゃね。
午前3時に起床し、防寒支度を整え表に出る。相変わらず東の空には雲が残っていて、かなり邪魔になっている。そこで、先ほど物色しておいた観測地へと移動することにした。 ところが…、現地に到着した時には晴れていたにもかかわらず、機材のセッティングを終えた途端に雲が湧き始めて、あれよあれよという間に東の空を覆ってしまったのである。ふたたび、機材を撤収し、晴れ間を求めて移動を開始したが、残念ながら時間切れ。東の空はどんどんと明るくなってゆく。「今日はもう駄目か」と諦めた午前6時、雲の切れ間から明るいヘール・ボップ彗星が顔を出した。車を止め、急いで三脚と双眼鏡をセット、森田さんに見てもらう。しかし、位置は分かるものの、彗星の特徴である尾までは見られなかったようだ。もちろん、テレビカメラでの収録も×。
というわけで、再挑戦とあいなってしまった。残念。しかし、日の出40分前まで、双眼鏡で確認できる明るさになっている姿はしっかりと目に焼き付いた。青空をバックに光る彗星の頭部は、いかにも大彗星然としていて、実に頼もしかったのだ
いつもの観測場所である千葉県再南端、南房白浜へ。昨夜は雲が多く、昼間の(釣三昧)疲れもあって早々と就寝。今日は昼過ぎから雲一つない快晴となった。子供にせがまれて夕方まで再び釣りを楽しみ、夕食後出撃した。観測場所は3月にあの百武彗星を撮影した、海際の駐車場だ。薄明が終わると南の空には木星が煌々と輝き、夏の天の川が水平線のすぐ上から立ち上っている。ふと目をやるとヘール・ボップ彗星の淡い光が目に飛び込んできた。あ、これだなっていう感じですぐ分かる。双眼鏡を取り出して見ると、相変わらず強い中央集光とやや扇型に広がったコマ(尾?)らしきものも容易に認められる。
さっそく赤道儀を取り出して撮影にかかることにした。今回の器材はサンニッパのみ。いつもよりは軽装なため、設定はあっという間に完了(まあ、そういうときに限って失敗するもので…)。どこでどう間違えたか、現像が上がってきた写真を見ると、恒星が点像に写っていない(えーん!極軸の設定ミスです)。ま、そういうこともありますわな。
というわけで、以下にこの日撮影したヘール・ボップ彗星の写真を載せておきます。
縦位置の写真には左上にへびつかい座の球状星団M14も写っています。
昨日から長男の慧太が夏休みのサッカー合宿で茨城県の鹿島へ出かけた。カミさんも一緒に行ってしまったので、わが家は次男の陽介と初めての2人きりの夜。初めのうちこそ寂しそうにしていた陽介だったが、テレビでやっていた「グレムリン2」を楽しむうちに、そのまま寝てしまった。さて、今日は鹿島まで陣中見舞に…。
夕方になって、快晴の鹿島の空でヘール・ボップ彗星を観測。月明りをものともせず。しっかりした中央集光が認められ、周辺のコマもよく分かる。手早く切り上げて帰宅。
ヘール・ボップ彗星 全光度5.4等級 最微星4.5等(肉眼) コマ視直径約15′ 使用器材10×70双眼鏡
結局、11日から14日までの旅行ではヘール・ボップ彗星を撮影することが出来なかったので、改めて出撃することにした。目的地は野辺山の電波観測所付近。午後3時に東京の自宅を出発し、野辺山についたのは午後5時半。ところが、霧が深く、しかも土砂降りの状態。これはいかんと、国道141号を北上することにした。八千穂の手前で、八ヶ岳高原ゴルフ場の看板を見つけ、きっと視界が良いだろうと判断し、そちらへ向かった。くねくねとした細い山道をカッ飛んで、ようやくクラブハウスにたどり着いた瞬間!ガガーン!何とナイターの照明がまばゆいばかりに輝いているではないか!ええい!こんなところにも光害が!
慌てて元来た道をとんぼ返り、一気に麦草峠へ向かうことにした。峠近くのドライブイン(?)についたのは午後9時ごろ、頭上にはたくさんの星が光り輝いていた。さっそく赤道儀を設置し、南の空のヘール・ボップ彗星を撮影した。1時間程であたりは霧に包まれてしまったが、この夏はじめての満天の星空に満足して帰路についた。
以下にこの日撮影したヘール・ボップ彗星の写真を掲載しておきます。
長野県伊那市に移動、ここはうちのカミさんの田舎だ。夕方から庭でバーベキューパーティーで盛り上がる。天気は幸か不幸か呑曇り。たらふく食べて一息ついたころに西の空から雲が切れはじめてきた。慌てて双眼鏡を取り出し、南西の空のヘール・ボップ彗星を観測した。雲の流れは速いものの、晴れ間が1時間ほど続いたので、親戚一同で流星見物、マイナス等級の明るいものを5個ほど目撃。歓声をあげる。
ヘール・ボップ彗星 全光度5.4等級 最微星5.5等(肉眼) コマ視直径約15′ 使用器材10×70双眼鏡
今日もまた昼間はカンカン照りの夏の日差しが目に痛い。しかし、何とか晴れて…の期待もむなしくやはり夕方からは雲が出てくる。それでも、南の空の雲間からヘール・ボップ彗星を観測できた。その後はまた曇ってしまったが、午前1時半ごろから1時間ほど、星空を見ることができた。雲がかなり多いので写真撮影は断念したが、約1時間の間に明るい流星を10個程目撃した。
ヘール・ボップ彗星 全光度5.5等級 最微星5.3等(肉眼) コマ視直径約15′ 使用器材10×70双眼鏡
昨夜は曇り空で、木星すら見ることが出来なかった。というわけで今夜こそ、の期待をしていたのに…相変わらずガスが発生し、状態は最悪。月が彗星から遠くなり、しかも、だんだんと欠けてきているので、イメージはずいぶん良くはなったが…やはりガスを通してでは満足なイメージは望めない。やはり、この時期は高原へ行かなくては駄目なのだろうか?
ヘール・ボップ彗星 全光度5.8等級 最微星4.5等(肉眼) 使用器材7×50双眼鏡
この時期の海の天気は非常に不安定だ。昼間は青空が広がり強い夏の太陽がジリジリと照りつけるのだが、夕方になって気温が下がってくるとガスが出てくるのだ。これは毎年のことなので、覚悟はしていたのだけど…去年は夕方にザッ雨が来て、そのあとはスカッっと晴れてくれたのに、今年は駄目!。雨が降らない代わりにいつまでもガスが晴れてくれないのだ。結局、この日もヘール・ボップ彗星は雲間からチラッと見えただけに終わってしまった。
ヘール・ボップ彗星 全光度5.9等級 最微星4.0等(肉眼) 使用器材7×50双眼鏡 月明り
退社後、千葉白浜へ向かう。平日のせいか道路はかなり空いていて、東京の自宅を出発後2時間15分で現地に到着。南の空には木星が見えているが、うっすらと雲が広がり、東には大きな月があって夜空のコントラストはかなりひどい状態だ。ヘール・ボップ彗星はとても肉眼で見える状態ではなく、ちょっと残念な感じだ。さっそく、7×50の双眼鏡で木星を起点に探してみると…あります、あります。予報通りの位置にふわっとした感じの塊が…光度は6.0等級というところでしょうか?中央集光は比較的強い感じですが、コントラストが悪いせいで、なかなかコマの広がりが見えません。そうこうしているうちに、全天雲に覆われてしまいました。ま、いいか。まだ日にちはあるんだから…。
ヘール・ボップ彗星 全光度6.0等級 最微星3.5等(肉眼) 使用器材7×50双眼鏡
月明り
今世紀最大と言われるヘール・ボップ彗星がずいぶんと明るくなってきた。双眼鏡を使えば東京の空でも何とか見える明るさだ。6等級といえば、彗星としてみれば十分明るい状態だし、本当ならとっくに観測を始めているはずなのだが、未だに観測体制すら準備できていない。きっと3月に見えた百武彗星のせいだ。あの、美しく明るい彗星を見てしまったために、6等級じゃまだまだ暗いなって思ってしまっているせいに違いないのだ。
結局、今夜も双眼鏡で位置を確認するだけになってしまった。東京の空の下では、まだまだ見事と言うほどの姿ではないけれど、それでも明るく集光した核と、それを取り巻くコマがしっかりと確認できる。きっと、きれいな空の下ではもっと大きく広がって見えるんだろうな…。と思いつつ就寝。