2020年12月、「ステライメージ9」発売!
【お知らせ】「ステライメージ8」のサポート期間は2022年12月21日をもって終了しました。
ステライメージは、天体写真のために設計・開発された画像処理ソフトウェアです。撮影した一枚一枚の天体写真が持つ可能性を最大限引き出し、「データ」を「作品」にまで引き上げます。
ステライメージ8では、近年の天体写真処理フローを考慮し、ルーティンワークと化している作業の自動化に取り組みました。いつもの下処理はステライメージにおまかせ。作品作りに集中できるようになります。
下処理が終わってからが、腕と感性の見せ所。美しい天体写真に仕上げるのは、あなたです。
近年の天体画像の処理では、これまでの下処理に加えて、多数の画像をコンポジットしてS/N比をあげるという工程が主流になっています。
これらの処理は初心者にとってはわかりにくく、熟練者にとっては煩わしいものになっていました。
新しいステライメージ8では、画像の読み込みから画像の選別、ダーク・フラット補正、ホット・クールピクセル除去、RAW現像、階調調整、位置合わせ、コンポジットに至る一連の工程を自動化し、大幅な省力化を実現しました。
コンポジットまでの各処理から基本的な仕上げに至る全ての工程を、シンプルなパネルにまとめました。
パネルの指示に従ってデータを選択し、あとは待つだけ。初心者でも迷う事なく下処理を行う事ができ、熟練者にとっては毎回同じ作業となっている手間が省けます。
仕上げの階調処理は、適用前後を比較しながら作業できるようになりました。
もちろんここから、従来通りのフィルタや画像処理機能を使って、さらに詳細な処理を続けることも可能です。
※ コンポジットパネルの画像読み込みは、カラーの冷却CCDカメラやCMOSカメラで撮影したモノクロFITS形式には未対応です。ベイヤー配列からカラー画像への変換が行われません。
彗星や小惑星の動きに合わせてコンポジット処理を行う「メトカーフコンポジット」も、高度に自動化されました。
これまでのメトカーフコンポジットは、天体の動きを数値で指定したり、画像情報の設定が必要で、手軽な実行が困難でした。
新しいメトカーフコンポジットは、星図エンジンと連携※。天体名を選択するだけで、写真と星図データをマッチングして画角や中心座標などを認識し、対象天体の動きに合わせてコンポジットを実行します。
これにより、彗星の微細な構造を手軽に浮き上がらせることも可能に。過去に撮影した彗星の画像も、ぜひもう一度処理してみてください。
※ 天体位置の自動計算機能を使うには、別売りの「ステラナビゲータ」もしくは「ステラショット」が必要です。
回転したぼかし画像でコロナのディテールを強調する、回転アンシャープマスクを搭載。コロナの微細構造が簡単に再現できるようになりました(回転アンシャープマスクは8.0cアップデータで追加された機能です)。
これまではローテーショナル・グラディエントでコロナを処理していましたが、微細構造を出そうとすると画像が荒れる傾向がありました。
回転アンシャープマスクで微細構造の抽出と滑らかさを両立して、結果を確認しながら美しいコロナ画像に仕上げられます。
段階的な回転ぼかしで、コロナの太い流線と細い流線をミックスして強調が可能。プロミンネンス偽色マスクでは、回転アンシャープマスクによりプロミネンスの両側に現れる緑色の偽色を除去できます。
月刊「星ナビ」2017年11月号「コロナの画像処理」に、ステライメージ8の回転アンシャープマスクを使った処理手順の解説があります。
鳥が羽を広げたようなオリオン座大星雲、見事な渦巻き構造を見せる回転花火銀河。目で見るだけでも楽しいのですが、写真に撮ることで、より細かい部分や淡い構造など、その全貌を見い出すことができます。
そのような星雲・星団の撮影は、一昔前までは高価な機材とそれを使いこなす高度なテクニックが必要でした。しかし、銀塩写真からデジタル写真に移行するにしたがって、リーズナブルな天体撮影機材も増えて、手軽に星雲・星団を撮影できるようになりました。
「デジタル一眼 天体写真入門」ページでは、天体写真を撮影するための機材やノウハウなどを紹介しています。
あなたも深宇宙からのメッセージを映像に収めてみませんか。
2018年7月公開の8.0fアップデータで惑星動画の処理がパワーアップ。読み込み可能な動画形式の拡充や、写りの良いフレームを自動的に評価選択してのコンポジット、惑星画像の処理に最適なスマートマルチバンド・シャープ機能などが追加されています。
「CMOSカメラで惑星を撮影しよう(2018年夏)」ページでは、惑星撮影に必要なカメラや機材の紹介から実際の撮影方法、ステライメージによる画像処理まで詳しく解説しています。