StellaImage9

紫金山・アトラス彗星の画像処理にも!

天体写真では画像の質を向上させるために多数枚を撮影して合成することが一般的です。通常は恒星を基準として合成しますが、背景の恒星に対してどんどん移動していく彗星の姿は、そのまま写真を合成するとブレてしまいます。

そこで、「ステライメージ9」で実行できる「メトカーフコンポジット」の出番です。これは彗星を基準として画像を合成することで、尾の複雑な構造や頭部の様子がよく見えるようになる手法です。

もちろん、合成した後の仕上げ処理でも「ステライメージ9」の多彩な機能が活躍します!

オンライン無料講習会「ステライメージ画像処理で彗星をくっきり映し出す」アーカイブ

天体写真のための画像処理ソフト「ステライメージ9」

ステライメージは、天体写真のために設計・開発された画像処理ソフトウェアです。撮影した一枚一枚の天体写真が持つ可能性を最大限引き出し、「データ」を「作品」にまで引き上げます。

「ステライメージ9」では、従来の画像処理エンジンを強化しCPU性能を十分に活用して高速化を実現。高画素デジタルカメラの画像処理を考慮しパフォーマンスの見直しを行いました。

また、天体画像処理を行うときに知っておきたい基礎知識、ステライメージ9の自動処理モードや詳細編集モードを使った実践的な処理方法について解説したオールカラーの「ステライメージ9 公式ガイドブック」も同時発売。

より高速化し使いやすくなった「ステライメージ9」は、作品づくりにおける「創造力」を発揮するためのパートナーとして、あなたの天体画像処理を強力にサポートします。

ステライメージ 25周年
ステライメージ9

「速さが創造力をサポート」

「ステライメージ9」は、従来の画像処理エンジンを強化し CPU 性能を十分に活用した「高速化」を軸として、 昨今の高画素デジタルカメラの画像処理を考慮したパフォーマンスの見直しを行い、より洗練された天体画像処理ソフトウェアとなりました。

一連の処理フローに対して自然な操作感を目指し、より使いやすくなった「自動処理モード」や新機能「セルフフラット補正」など機能面も進化。 初心者の方から中上級者の方まで迷わず快適に天体画像処理に集中していただける土壌を準備しました。 より高速化した「ステライメージ9」は、あなたの「創造力」のパートナーとなり、作品づくりを強力にサポートします。

「ステライメージ9」の特長
自動処理モード

図1:さらに多彩に、使いやすくなった自動処理モード

大幅な高速化を実現

「ステライメージ9」は、画像処理エンジンを根本から見直し、従来の約3~10倍の高速化を実現しました。 「自動位置合わせ」や「コンポジット」にかかる時間も大幅に短縮。 「ぼかし」「シャープ」などの各種フィルタ処理も、心地よい速さで瞬く間に処理します。

図2のグラフは高速化の一例として「ステライメージ9」と「ステライメージ8(旧製品)」を使用し、RAW現像(前処理)から自動位置合わせ、加算平均コンポジットを実行した場合の処理時間を比較したものです。

【画像】(CR2ファイル、5496 × 3670ピクセル)
  ライト 64枚/ダーク 32枚/フラット 16枚/フラット用ダーク 16枚
【使用 PC のスペック】
  (1)CPU:Intel Core i9-9900K 3.60GHz 8コア/16スレッド/メモリ:16GB /ストレージ:SSD
  (2)CPU:Intel Core i7-7700 3.60GHz 4コア/8スレッド/メモリ:16GB/ストレージ:HDD
【ステライメージ仮想記憶設定】
  最大使用ディスク容量:10000MB
  物理メモリ利用優先度:ステライメージを優先

コンポジット処理の自動化

近年、デジタル撮影した画像を多枚数コンポジットすることで S/N 比を向上させ、滑らかな画像を得たり淡い天体対象をあぶり出すスタイルが一般的になっています。 そのため、1枚ずつ作業を行っていてはRAW現像・ダーク/フラット処理などの前処理や、位置合わせ・コンポジットといった作業に多くの手間と時間を要してしまいます。 ステライメージは、これらの全行程を簡単な操作で自動化した「コンポジットパネル(自動処理モード)」を備えています。

コンポジットパネルで自動処理中(クリックで拡大)

図3:コンポジットパネルで自動処理中(クリックで拡大)

コンポジットパネルで自動処理中(クリックで拡大)

図4:コンポジットに至る一連の工程を自動化

コンポジット処理速度の比較(動画)※ 音声は流れません

コンポジット処理速度の比較(動画)※ 音声は流れません

調整処理の一元化

コンポジット処理の後は、階調処理などで天体をより鮮やかに浮かび上がらせる作業に入ります。この作業工程は人それぞれの好みがあり、また初心者にとっては処理の順番で迷いがちです。

この一見複雑な調整作業、実のところ必要な処理は階調、色調、ノイズカット、鮮鋭度の向上に尽きます。ステライメージは、これらをまとめて処理できる「画像調整パネル」を備えています。 各調整項目のスライダーを動かしながら、最終画像をリアルタイムに画面で確認、調整を繰り返すことができます。

画像調整パネルで M42 を仕上げ処理(クリックで拡大)

図5:画像調整パネルで M42 を仕上げ処理(クリックで拡大)

「詳細編集モード」で追い込み

従来の「詳細編集モード」で、さらに細かく作品を仕上げていくこともできます。

ステライメージでは、星雲などの淡い部分に影響を与えず星だけをシャープにする「スターシャープ」やバックグラウンド部分のノイズを軽減する「バックグラウンドスムース」、アクロマートレンズで発生する青ハロなどを除去する「青ハロ・偽色除去」、ガイドエラーで歪んだ星像を修正する「ガイドエラー補正」など、天体写真に特化した特殊なフィルタや機能を搭載しています。

詳細編集モードでトーンカーブ調整(クリックで拡大)

図6:詳細編集モードでトーンカーブ調整(クリックで拡大)

「もっと画像を仕上げたいけど、処理方法に自信がない」という方には「ステライメージ9」と同時発売の公式ガイドブックをおすすめします。 本書は天体画像処理の基礎理論からステライメージを使用した実践方法までを網羅した一冊です。 オールカラーで充実の内容。 初心者の方には基本的な理論から体系的に学んでいただくことができます。 中上級者の方にはより応用的なヒントや道しるべとなり、次の一歩をサポートします。

「ステライメージ9」の天体画像処理例

M31(処理前) M31(処理後)

図5:アンドロメダ銀河(M31)

M42(処理前) M42(処理後)

図6:オリオン大星雲(M42)

M45(処理前) M45(処理後)

図7:プレアデス星団(M45)

比較明合成(処理前) 比較明合成(処理後)

図8:昇る冬の星座たち(比較明合成)