火星とアンタレス
「2001年6月22日午後9時の南の空」
上図に星座絵と地平座標線を重ねた図
火星のことをギリシア語で「アーレス」といい、「さそり座」のアンタレスは「アンチ・アーレス」つまり「火星に対抗するもの」という意味だ。さそり座には太陽の通り道である「黄道(こうどう)」があり、火星や他の惑星もひんぱんにさそり座を通過する。火星は今、おりしも「さそり座」近くで、地球最接近を迎えている。火星に対抗するアンタレスにとってこれ以上の舞台はないのだが、アンタレスが1.0等級なのに対して、最接近時の火星はマイナス2.5等級と、約25倍も明るくなり、これはもう勝負あった、というところだ。
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