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ハッブル宇宙望遠鏡
120億光年彼方の撮影に成功


【1998年11月23日 NASA

ハッブル宇宙望遠鏡が、120億光年彼方の深宇宙の姿をとらえることに成功した。これは昨年の10月に10日間かけて南天の星座きょしちょう座の方向を観測したもの。今まで観測できなかった数千におよぶ銀河やクエーサーが写っており、最遠の天体の光は宇宙の果てまでの距離の4分の3を旅して地球に届いたものという。これらのデータは、宇宙の初期に銀河や恒星がどのように形成されていったかを解明する貴重なデータとなる。
この撮影は「ハッブル・ディープ・フィールド」と呼ばれる宇宙の歴史を解明するプロジェクトの一環として行われたもの。以前にも1985年に北天の星座おおぐま座の方向を撮影し、数十億光年の彼方の銀河の撮影に成功した。1997年にはハッブル宇宙望遠鏡の観測装置を更新したため、今回の撮影でより遠方の天体の撮影することに成功した。
前回に撮影したデータは数百名の天文学者が解析し、およその結果を得ることができたが、今回の新しいデータによりさらに理論を精密にできるだろうと、天文学者らは期待している。

HDF-South

□ニュース・リリース(英文)
http://oposite.stsci.edu/pubinfo/pr/1998/41/



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