これまで、火星の大きさの違いや運動などをステラナビゲータでシミュレートしてきましたが、実際の夜空では火星はどの場所に輝いているのでしょうか。「街明かりで星があまり見えないが、火星は肉眼で見えるのか」、「どの星が火星なのか」など、いろいろな疑問があると思いますが、ステラナビゲータで夜空での見え方をシミュレートしてみましょう。
まず、火星の場所を探してみます。
「日時」ダイアログやステラパッドを使って、日時を変更します。手順は「接近を繰り返す火星」を参考にしてください。
現在の日時に設定したい場合は、[設定]メニューの[現在の日時]コマンドや、メインウィンドウの「現在時刻」ボタンを使うと、簡単に現在の日時に設定できます。
実際の星空での見え方を調べるので、表示モードを地平座標に切り替えます。
[設定]メニューの[表示形式…]から「表示形式」ダイアログを開き、「座標系」で「地平座標」を選択します。
[OK]ボタンを押すと、星図の表示が地平座標モードになります。
メインウィンドウの「地平座標」ボタンを押せば、簡単に地平座標モードに切り替えることができます。
火星の位置を探します。手順は「接近を繰り返す火星」を参考にしてください。
指定した日時で火星が出ている(地平線上に昇っている)場合には、火星を中心とした星図が表示され、火星の周りのクロスカーソルが点滅します。
しかし、火星が地平線下の場合には「地平線下」ダイアログが表示されます。
火星の地平高度を表す赤い山の部分(背景の色で昼夜の判断ができます)をマウスでクリックし、[OK]ボタンを押します。すると、時刻が変更されて火星が画面中心に表示され、クロスカーソルが点滅します。
[天体]メニューの[経緯線…]から「経緯線」ダイアログを開きます。
「高度方位」の「表示」にチェックします。必要なら、「目盛」にもチェックします。
[OK]ボタンを押すとダイアログが閉じ、星図上に高度線と方位線が表示されます。火星を見つける目安にしてください。
メインウィンドウの「高度方位」ボタンを押すと、簡単に高度方位線を表示させることができます。
次に、光害の中でも火星が見えるかどうか確認してみます。
ステラナビゲータでは、光害の強さを変えて夜空の見え方をシミュレートすることも可能です。
[天体]メニューの[昼光・光害…]を実行し、「昼光・光害」ダイアログを開きます。
「光害」にチェックし、さらにスライダを右端まで動かして光害の影響をもっとも強くしてみます。
[OK]ボタンを押してダイアログを閉じます。
光害が再現され、見える星の数が減りますが、それでも火星は見えていることがわかるでしょう。火星は、街中でもじゅうぶん観測できるということがわかります。
以上のような手順で、火星が実際の夜空の中でどの位置にあるかをウィンドウに表示させることができます。
実際に表示させた例は次のようになります。ここでは、2003年8月27日(地球最接近の日)の21時の空を再現しています(観測地:東京)。また、火星の表面の模様をサブウィンドウに表示させたり、地上風景を貼り込んだりして、よりリアルな星空を表現しています。サブウィンドウや地上風景については、オンラインマニュアルなどをご参照ください(画像はクリックで拡大します)。