- 天文ツアー
- 2017年8月21日 アメリカ横断皆既日食 「星ナビ」協賛ツアー クラブツーリズム
2017年8月21日 アメリカ皆既日食
「星ナビ」協賛ツアー
「アメリカ西部 皆既日食観測ツアー」
ツアーパンフレットはこちら
- アメリカ皆既日食観測ツアー パンフレット(A〜Eコース)
- 星景写真家KAGAYAと行くアメリカ皆既日食と国立公園撮影の旅9日間(星ナビ2017年4月号広告)
- アメリカ皆既日食観測ツアー 全コース(星ナビ2017年7月号広告)
- ■観測地、データ:
アイダホ州ドリッグス
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タイムゾーン:米国山岳部夏時間(UTC -6h)
北緯:43°44′38″ 西経:111°06′30″ 標高:1875m第1接触: 10時16分24秒 第2接触: 11時34分18秒 最大食: 11時35分27秒
皆既継続時間:2分17秒
皆既時太陽高度:50.0度第3接触: 11時36分35秒 第4接触: 12時59分38秒 ※日食の経過は平均月縁による計算による
- ■観測地の紹介:
皆既食帯中心線の北約9km
アイダホ州ドリッグスで観測クラブツーリズムの「アメリカ西部皆既日食観測ツアー」では、ワイオミング州のグランドティトン国立公園内、およびティトン・ビレッジにあるホテルを宿泊予定地としている。ともに皆既食帯内にあるが、日食当日は多くの人々が同地に集まり混乱が予想される。そのためグランドティトン山脈を越えた隣のアイダホ州ドリッグスという小さな町に、広大な専用観測地を確保することにした。
ドリッグスはアイダホ州を横切って流れるスネーク川の支流であるティトン川によって形成されたティトン・バレーの奥に位置し、標高は約1,800m。町の東方向にはグランドティトン山(標高4,199m)を最高峰とする3,000〜4,000m級の山々が南北に連なっている。2017年8月21日、このティトン・バレー一帯を月の本影が西から東へ通過していく。北から南に伸びるティトン・バレーと東側のグランドティトン山脈の地形が局地的な天気に影響してくるか気になるところ。
皆既食帯の下のドリッグスとその南にある町ビクターの間は、州道が南北一直線に貫いて、その道路の両側は平坦な牧草地や畑が広がっている。ティトン・バレーにも多くの人々が訪れるにちがいない。日食ツアーの専用観測地は日食中心線から北に約9kmの「TETON COUNTY FAIRGROUNDS」という広場だ。ここはアウトドアイベントなどで使われている広場のようで、フットボール場級の広さがある。周囲に観測を妨げるような障害物はない。専用観測地での皆既継続時間は2分17秒、皆既最大時の太陽の地平高度は50度だ。
天気についてだが、ドリッグスはケッペンの気候区分では「湿潤大陸性気候(Dfb)」に分類されている。日本では北海道の旭川や釧路、本州の軽井沢や草津などがこの分類に当たる。ウェブの天気情報サイトのデータをいくつか確認してみたところ、ドリッグスの夏は降水量が少なく8月の平均降水量は29mmだった。晴天が続く冬の関東平野の降水量が50mmほどなので、雨の心配は少ない。また8月の平均最高(最低)気温は26度(7度)と寒暖の差がかなり大きい。
日食当日の皆既食時の天候が、気象統計データ通りに推移しないことは過去の数々の日食が示す通りだが、昨年2015年8月下旬に観測ツアーの下見で同地を訪れた数日間は、一時的に雲が出ることはあったものの基本的に晴天が続いた。
(星ナビ2016年10月号より)