木星が球状星団M22に大接近


木星

この夏、木星が見ごろ

今年の夏の夕暮れ時には、南の空にかかる「いて座」の中に、 ひときわ明るく輝く星が目につきます。これが太陽系最大の惑星として 知られる木星です。

木星を双眼鏡で見ると、木星の両側に小さな星がいくつかならんでいる様子を 見ることができます。これがガリレオ衛星です。 さらに望遠鏡を使えば、木星本体の縞模様が見えたり、時間によっては 大赤斑と呼ばれる木星の表面にある斑点状の模様を見ることもできます。


木星とM22(双眼鏡)

双眼鏡で観望しよう

さて、今年の夏休みの真最中、8月10日から25日ころにかけて、この木星が 球状星団M22のそばを通過します。球状星団は、星がびっしりと集まった もので、双眼鏡や小望遠鏡ではぼうっとした光のかたまりのように見えます。 木星とM22が最も近づくのは8月18日ころですが、木星は星座の中をゆっくりと 動いているため、この前後しばらくの間は両者が寄りそっている様子が見られます。 これを倍率7倍、口径50ミリ程度の双眼鏡で見ると、右の図のような光景を 目にすることができるでしょう。この図は最も接近する8月18日ころの様子ですが、 8月上旬は木星はもっと東にあり、日が経つにつれて西の方に移動していきます。


木星とM22(望遠鏡)

望遠鏡に挑戦

さて、今度は望遠鏡で見てみましょう。望遠鏡を使えば木星の縞模様まで見える ようになり、口径8cm以上の望遠鏡では、倍率を上げるとM22が単にぼうっとした 光のかたまりではなく、星の大集団であることがわかるようになります。 ただし、一般に倍率を上げるほど見える範囲が狭くなりますので、 低い倍率で、できるだけ最接近に近い日を選んで観望しましょう。


星雲や星団を探すのは、慣れていないと難しいものです。 しかし、この夏はマイナス2等級の木星という目印がすぐそばにあるので、 球状星団M22は簡単に見つけられます。


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