太陽のすぐ近くをめぐる水星は、いつも太陽のそばに見えているので、お目にかかりにくい惑星ですが、太陽から大きく離れる最大離角のころに観測するチャンスが訪れます。その水星がこの日、太陽の西側へ27.5°離れて西方最大離角になり、夜明け前の東の空に姿を見せるようになります。
ただ、太陽から離れる離角としては大きいほうですが、地平高度のほうはたいして高くならず、東京のばあい、日の出時にやっと10°を少々こえる程度で、あまり見やすいとはいえません。この日の水星の光度は0.4等、視直径は7.8秒で望遠鏡では半月状の形に見えます。