1月の「りゅう座ι群」、8月の「ペルセウス座γ群」とともに3大流星群の一つに数えられる「ふたご座α流星群」が極大となります。極大時には1時間あたり50個から90個くらいの流星の出現が期待できます。
この群の流星は速度がやや速く、平均光度は2等級前後で、その1割が0等級より明るいという、とても見事な特徴をもっています。
放射点はふたご座α星カストルのすぐちかくで、薄明の終わりとともに北東の地平線から姿をあらわし、2時頃には地平高度86.1度とほぼ天頂に達し、薄明の始まるころにもまだ西の空50度ほどにありますから、一晩中観望できる数少ない流星群の1つです。
この流星群は歴史の新しい流星群で、最初の観測は1862年とされています。日本流星研究会の薮保男氏の調査では、初めのうちは小規模な流星群であったものが、1960年ころから1時間あたり50個をこす大流星群に発達したとのことです。
この群の母天体として、1983年に発見された小惑星ファエトンがあげられていますが、確認されてはいません。
今年は22時ごろまで上弦前の月明かりがあります。しかし、月はそう大きくないし、輻射点が高くのぼるころまでには西へ姿を消してしまいますので、まず好条件で観測できるでしょう。