今年の伝統的七夕は8月7日 明かりを消して星を見よう

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現在、新暦の7月7日を七夕と呼んでいるが、そもそも七夕の行事は太陰太陽暦の7月7日に行われていた。そこで、国立天文台では、太陰太陽暦に基づいて「伝統的七夕」の日を求めている。今年は8月7日になる。

【2019年8月2日 星ナビ編集部

本来七夕の行事は、月の満ち欠けのカレンダーである旧暦の七月七日に行われていた。現在の太陽暦ではおおむね8月中となる。旧暦の七夕とも呼ばれる。

旧暦七夕の21時の星空(東京)織姫星が天頂付近の高いところに輝き、その南東に彦星がある。そして、彦星が織姫を迎えに行く船に見立てられる半月が南西の低い空にある。その月は夜半前に沈む。今年は天の川の両岸に、マイナス2等級の木星と、0等級の土星が輝いているのもポイントだ。

2019年8月7日(伝統的七夕)21時ごろの星空
2019年8月7日(伝統的七夕)21時ごろの星空(東京)

プラネタリウムや科学館、天文台では伝統的七夕の日に、古代の七夕の雰囲気を味わうイベントや、天の川や織姫(ベガ)、彦星(アルタイル)を眺めたり、望遠鏡で木星と土星を観察したりする観望会が行われる。市街地の空では街明かりで天の川を見ることは難しいかもしれないが、双眼鏡や望遠鏡があれば、ベガとアルタイルの間に暗い星々が多く存在することがわかるだろう。

伝統的七夕の日は、毎年行われている「ライトダウンキャンペーン」も実施される。明かりを消して夜空を見上げ、梅雨明けの天の川と織姫と彦星の姿を眺めてみよう。

観望会をはじめとした各地の七夕関連のイベント情報は「パオナビ」コーナーをご覧ください。


《南の島の星まつり2019》

https://star-festival.amebaownd.com/

伝統的七夕の日程に合わせて開催される日本最南端の星まつり。星空観望会や夕涼みライブなどを星空保護区にも指定されている石垣島で楽しめる。

  • 8月3日(土)17:00 〜12日(月)
  • 石垣島内各地(沖縄県石垣市)

《コスモプラネタリウム渋谷「プラネタリウム特別投影」「観望会」》

■プラネタリウム特別投影「伝統的七夕~万葉集・いにしえ人の七夕~」

https://www.shibu-cul.jp/planetarium

1300年前に編纂された万葉集には七夕を詠んだ和歌が多くあります。いにしえ人にとって七夕は、恋しい人を想う夜、織女、牽牛の再会を祈りながら自分たちの恋を重ね合わせ詠まれた歌を、七夕の星のもと楽しめます。

  • 8月7日(水)19:00~
  • 大人600円/小・中学生300円(当日券のみ。浴衣や甚平でお越しの方は100円引き)

■観望会「木星と土星と七夕の星を見上げよう」

テレビュー・ジャパン/(株)ジズコ協力。代表的屈折望遠鏡“TV-127is、TV-101is、TV-85”をはじめ、イーソスなど注目のアイピースを多数用意します。土星、木星、月を楽しめます。

  • 8月7日(水)19:30~21:00
  • 無料
  • 悪天候中止

《六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー「六本木天文クラブ 伝統的七夕特別星空観望会」》

https://tcv.roppongihills.com/jp/

星空のなかでもっともコントラストの鮮やかな二重星の一つである、はくちょう座の「アルビレオ」を探す星空観望会を旧暦の七夕の日に行います。天文の専門家の解説を聞きながら、夏の夜空に輝く美しい星たちを観望できます。

  • 8月7日(水)20:00~22:00
  • 森タワー屋上「スカイデッキ」
  • スカイデッキまでの入場料(一般2300円)のみ