【訃報】「星の手帖」編集長の阿部 昭さん、12月10日に「偲ぶ会」

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10月22日朝、星の手帖社の阿部 昭さんが亡くなられました。季刊天文誌「星の手帖」の編集長をつとめ、また天文関連書籍や星グッズを多数手掛けた阿部さんのご逝去に際し、謹んでお悔やみを申し上げます。12月10日に「偲ぶ会」が開かれます。

【2024年10月30日 星ナビ編集部

追悼文:山岡均さん(国立天文台) 11月7日追記:「偲ぶ会」の情報を追記しました。

季刊天文誌『星の手帖』編集長をつとめた阿部 昭(あべ あきら)さんが、10月22日朝にお亡くなりになりました。90歳でした。

阿部さんは東京都出身、大学卒業後、いくつもの出版社で活躍されました。河出書房新社では役員までつとめられ、天文関係では村山定男・藤井 旭「天文学への招待」(1969年)「星座への招待」(1972年)、藤井 旭「星の旅」(1976年)などの書籍を世に出すとともに、天文愛好家と研究者をつなぐ季刊天文誌『星の手帖』を1978年に創刊し、一貫して編集長として発行に尽力されました。

生前の阿部さん
手がけた天文書籍や『星の手帖』誌を手にする阿部さん(2023年2月、撮影:川村晶)

1986年に河出書房新社を退社、星の手帖社を設立して『星の手帖』の編集発行を継続するとともに、数々の天文グッズを開発してこられました。これらのグッズは日本各地の科学館などで販売されるとともに、阿部さん自ら各地で開催される星まつりに出店して販売しておられました。1993年に『星の手帖』を終刊した後も、天文書籍やグッズの刊行・開発を続けられ、最近まで新作のグッズや毎年の日めくりカレンダーを制作されていました。

筆者(山岡)は大学生時代から、設立間もない星の手帖社を足繫く訪れてきました。当時、KAGAYAさんやその仲間たちも星の手帖社に集っていて、さながら梁山泊の趣でした。阿部さんは若い私たちに手料理をふるまうなど、たいへん暖かいお人柄で天文愛好家に広く愛されてきました。長年のご活躍とご厚誼に感謝するとともに、謹んでご冥福をお祈りいたします。

星の手帖スタッフ
『星の手帖』編集委員の方々。左から藤井 旭さん村山定男さん古在由秀さん、阿部 昭さん、小尾信彌さん(2011年「村山定男先生の米寿を祝う会」にて、撮影:星ナビ編集部)

『星の手帖』編集委員の先生方は、2013年8月に村山定男さん、2014年9月に小尾信彌さん、2018年2月に古在由秀さん、そして、2022年12月に藤井 旭さんがそれぞれ亡くなっており、阿部さんは星の世界で編集会議を招集していることと思います。

※「星ナビ」2025年1月号で追悼記事を掲載します。

なお、ご親族主催による「偲ぶ会」が12月10日に東京で開催されます。

《阿部昭さんを偲ぶ会》

■ 日時:
  • 2024年12月10日(火)15:00~19:00(受付14:30~)
■ 会場:
  • 如水会館(東京都千代田区一ツ橋2-1-1)→アクセス
    地下鉄東西線竹橋駅下車1b出口より徒歩4分
■ 参加費:
  • 1万円
■ 申込み:

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