「滋賀天文のつどい2017」開催レポート

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今年で27回目となる「滋賀天文のつどい」が10月29日に滋賀県彦根市の彦根市子どもセンターで開催された。研究発表や講演会などで多くの参加者でにぎわった。

【2017年11月21日 高橋進さん】

文:ダイニックアストロパーク天究館 高橋進さん

滋賀県では1993年から毎年、県内の天文施設を会場として「滋賀天文のつどい」が開催されていますが、今年は彦根市にある公開天文施設の彦根市子どもセンターで開催されました。

第1部は県内の天体観測家による研究発表会で、「子どもセンターの天文事業について」「掩蔽現象の紹介」「探査機JUNOの見た木星」など6件の発表があり、参加者19名と発表者とで発表後にも熱心な討議が行われました。今回は台風22号接近による雨天と強風のなかでの開催でしたが、熱心な観測者の皆さんの参加で、熱の入った議論が交わされました。

続いて第2部は一般の人にもさらに天文に親しんでもらおうということで、月惑星研究会関西支部の安達誠先生より「最新の土星の姿」という演題で講演をしていただきました。台風の影響で参加者は27名にとどまりましたが、9月にグランドフィナーレを迎えた土星探査機カッシーニの観測からわかった土星と土星の衛星について話をしていただき、小学生から大人まで興味深く聞くことができました。また講演終了後も熱心な質問が続きました。

つどい終了後には彦根市子どもセンターの20cm屈折望遠鏡で観望会を予定していましたが、あいにくの雨天のため天文台見学会に内容を変更して楽しんでいただきました。

滋賀天文のつどいは毎年秋の恒例行事として開催されています。こうした催しによりアマチュア天文家の交流や情報交換が進み、また市民の皆さんにも宇宙や天文に興味を持っていただけることを願っています。

滋賀天文のつどい2017 集合写真
集合写真(提供:滋賀天文のつどい2017実行委員会)