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しし座流星群の母天体テンペル-タットル彗星の検出


【1997年 3月10日 IAUC 6579
ハワイ大学の K. J. Meech, O. R. Hainaut らは、マウナ・ケア山の10mケックII 反射望遠鏡で3月4日に22.5等のテンペル-タットル彗星(55P/Tempel-Tuttle)を 検出した。 符号は 55P/1997 E1 となる。 7日には、ヨーロッパ南天天文台の P. Martin らが、3.6m望遠鏡で確認した。 彗星は恒星状で、コマはまだ見えていない。 軌道要素は不確定であるが、彗星は現在太陽から4.5AUの距離にいて、1998年2月 27日に近日点を通過する。

この彗星は33年周期で太陽のまわりを回っていて、今まで1366年10月、1699年10月、 1866年1月、1965年4月の4回の回帰が確認されている。 彗星は10月に近日点を通過すると地球にかなり接近し、明るく観測される。 1366年、1699年には0.1AU以下まで接近し、肉眼彗星となった。 しかし1965年は条件が悪く、16等と大変暗く観測されている。 今回帰では1998年1月に地球に0.35AUまで接近し、北極星の近くで8等程度まで 明るくなる。

この彗星は11月に出現するしし座流星群の母天体として有名である。 過去に彗星が回帰した際には大流星雨が観測されている。 今回も1998〜1999年に流星雨が見られると期待されていて、ここ数年のしし群の 出現数も増加してきていた。


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