Copyright © 1996-2001 Osamu Ajiki (AstroArts Inc.)
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概要
OrbitViewerは、太陽系をめぐる小天体(彗星・小惑星)の軌道を表示するJAVAアプレットです。 天体の軌道要素さえわかれば、その軌道を3次元でグラフィカルに表示できます。また、軌道を任意の方向から見たり、時間を追って天体の動きをアニメーション表示することも可能です。
本プログラムは1996年に安喰修(AstroArts Inc.)によって作成され、その後の修正を経た後、2000年にRon Baalke (NASA/JPL)によって拡張されたものです。
本プログラムについて(株)アストロアーツは本ソフトウェアについて、動作保証やいかなるサポート、補償も行ないません。 ご意見、ご感想などはosam-a@astroarts.co.jpまでお願いします。
著作権
OrbitViewer はフリーソフトウェアです。 Free Software Foundation が公表した GNU General Public License (GNU 一般公有使用許諾) (非公式和訳)のバージョン 2 あるいはそれ以降の各バージョンの中からいずれかを選択し、そのバージョンが定める条項に従って OrbitViewer を再配布または変更することができます。
OrbitViewer は有用であるとは思いますが、頒布にあたっては、市場性及び特定目的適合性についての暗黙の保証を含めて、いかなる保証も行ないません。 詳細については GNU General Public License をお読みください。
コンパイル
パッケージは、tar/gzによってアーカイブ、圧縮されています。まず展開ユーティリティを使ってこれを展開します。 UNIX環境でコマンドラインから展開する場合には、以下のようにします。
gzip -dc OrbitViewer-1.3.tar.gz | tar xf -
これによってOrbitViewer-1.3というディレクトリが作成され、この中に配布ファイルが展開されます。
パッケージには、実行可能なバイトコードアーカイブである「OrbitViewer.jar」が含まれているため、あらためてコンパイルする必要はありません。 自分でコンパイルする場合には、JAVAコンパイラが必要です。 例えばSun Microsystemsが配布しているJDKを使う場合、次のコマンドを実行することでOrbitViewerのすべてのソースがコンパイルされ、実行可能なclassファイルが生成されます。
javac OrbitViewer.java
配布アーカイブにはMakefileが含まれています。 makeユーティリティを使用できる環境の場合、次のコマンドでコンパイルからjarファイルの作成までを行なうことができます。
make
※OrbitViewerは、多くの環境(特に古いバージョンのWEBブラウザ)でも実行できるように、JAVA API 1.0のみを使用しています。 そのため、コンパイル時に「deprecated」といった警告が表示されることがあります。
実行
OrbitViewerの実行には、JAVAアプレットの実行可能なWEBブラウザ、またはappletviewerが必要です。 WEBブラウザを使用する場合、HTMLファイルを「ファイル」→「ファイルを開く」のようなメニューを使って開いてください。 appletviewerを使用する場合は、次のようにコマンドを実行します。
appletviewer halley.html
なお、パッケージには以下の2つのサンプルHTMLが付属しています。
halley.html
(ハレー彗星の軌道)ceres.html
(小惑星セレスの軌道)
パラメータ
天体の軌道を表示するには、その天体の軌道要素が必要です。 ほとんどの天体の軌道要素は、WEB上を検索すれば見つかります(「リンク」参照)。
(1) 彗星
彗星の軌道要素は、一般に近日点通過時刻(T)、離心率(e)、近日点距離(q)、近日点引数(ω)、昇交点黄経(Ω)、軌道傾斜角(i)の6つ数値で表わされます。 さらに、近日点引数、昇交点黄経、軌道傾斜角にはその分点が表示されます。
OrbitViewerでは、以下のようなパラメータを与えることで彗星の軌道を表示することができます。
Name 天体の名称 T 近日点通過時刻(T) e 離心率(e) q 近日点距離(q:AU) Peri 近日点引数(ω:度) Node 昇交点黄経(Ω:度) Incl 軌道傾斜角(i:度) Eqnx 分点(年) 例 (ハレー彗星)
<APPLET CODE="OrbitViewer.class"
ARCHIVE="OrbitViewer.jar" WIDTH=510 HEIGHT=460>
<PARAM NAME="Name" VALUE="1P/Halley">
<PARAM NAME="T" VALUE="19860209.7695">
<PARAM NAME="e" VALUE="0.967267">
<PARAM NAME="q" VALUE="0.587096">
<PARAM NAME="Peri" VALUE="111.8466">
<PARAM NAME="Node" VALUE=" 58.1440">
<PARAM NAME="Incl" VALUE="162.2393">
<PARAM NAME="Eqnx" VALUE="1950.0">
</APPLET>
(2) 小惑星
小惑星の軌道要素は、一般に元期(Epoch)、平均近点角(M)、離心率(e)、軌道長半径(a)、近日点引数(ω)、昇交点黄経(Ω)、軌道傾斜角(i)の7つの数値で表わされます。 さらに、近日点引数、昇交点黄経、軌道傾斜角にはその分点が表示されます。
OrbitViewerでは、以下のようなパラメータを与えることで小惑星の軌道を表示することができます。
Name 天体の名称 Epoch 元期(Epoch) M 平均近点角(M:度) e 離心率(e) a 軌道長半径(a:AU) Peri 近日点引数(ω:度) Node 昇交点黄経(Ω:度) Incl 軌道傾斜角(i:度) Eqnx 分点(年) 例 (小惑星セレス)
<APPLET CODE="OrbitViewer.class"
ARCHIVE="OrbitViewer.jar" WIDTH=510 HEIGHT=460>
<PARAM NAME="Name" VALUE="Ceres(1)">
<PARAM NAME="Epoch" VALUE="19991118.5">
<PARAM NAME="M" VALUE="356.648434">
<PARAM NAME="e" VALUE="0.07831587">
<PARAM NAME="a" VALUE="2.76631592">
<PARAM NAME="Peri" VALUE=" 73.917708">
<PARAM NAME="Node" VALUE=" 80.495123">
<PARAM NAME="Incl" VALUE=" 10.583393">
<PARAM NAME="Eqnx" VALUE="2000.0">
</APPLET>
ダウンロード
OrbitViewer-1.3.tar.gz
リンク
- 地球に接近する小天体 - 軌道 (NASA/JPL)
- 小惑星軌道ビュアー (AstroArts Inc.)
- 彗星軌道ビュアー (AstroArts Inc.)
- 小惑星の軌道要素 (Lowell Observatory)
- 軌道要素と位置推算: 観測可能な彗星 (IAU)
- Sky&Telescope 2001年1月号 - Astronomy Online
- Sky&Telescope 2000年2月号 - Astronomy Online
- Centaur Research Project (Robert von Heeren)
- OrbitViewer Invocation for Comets (David James Benn)
- OrbitViewer Invocation for Asteroids (David James Benn)