木星は中口径以上の望遠鏡で大赤斑やフェストーンなど表面の模様を眺めるのが楽しい惑星です。観測者ではなくミーハーな立場だと、どうせ木星を見るのなら大赤斑がある時がいいですよね。
大赤斑がある「体系II」の中央経度は計算できますが、ご存知のとおり大赤斑の経度は一定ではなくドリフトしています。このドリフトのデータがないかぎり、大赤斑を正確な位置に表示することはできません。
そこで月惑星協会の田部一志氏に相談したところ、1831年からのデータがあるというではないですか。早速これを頂いてステラナビゲータの
に組み込みました。データの数は約160個で、ここ数年は1年に1個のデータで補間しています。したがって、ステラナビゲータの木星の大赤斑の位置は、すべての観測結果とほぼ一致するはずです(中央経度の計算が怪しいかも?)。ぜひ、実際のスケッチや写真と比べてみてください(何かおかしいことがあったらご連絡ください)。今のところ、木星の表面の画像は固定ですので大赤斑の濃さなどは変化しませんが、将来的には皆さんのデータを組み込んで大赤斑の淡化なども再現したいですね。