ステラショットは、天体の位置計算と赤道儀やカメラの制御をまとめて行う天体撮影・観察用のソフトです。
シミュレーション+赤道儀+カメラを組み合わせた高度な制御を行うことで、各機器個別の専用制御ソフトでは実現できない、スマートな天体撮影・観察を実現します。
2020年3月発売の「ステラショット2」では、北極星を使わない極軸補正機能「スーパー・ポーラー・アライメント」や、無線制御デバイス「GearBox」のほかにも、様々な新機能があります。
「ステラショット2」について詳しくは、「ステラショット2の新機能」も合わせてご覧ください。
自動導入望遠鏡といえど、正確に設置されなければ完全な自動導入はできません。これを補正するために、設置時に「アライメント」と呼ばれる操作を行いますが、高精度に行うことは困難です。
ステラショットでは、撮影された写真から星の情報を読み取り、内蔵された星表データと照合することで、望遠鏡がどの位置を向いていたかを判定します。ここから誤差を計算して制御に反映させるため、手間のかかる調整作業を一気に解決することができます。
さらに、撮影された画像内で中心位置を選択すれば、正確にその構図にすることもできます。微動ボタンと格闘する必要はもうありません。
天文計算と望遠鏡制御、カメラによる撮影と画像解析を組み合わせて初めて実現できる、ステラショットならではの機能です。
ステラショットのために開発された無線制御デバイス「GearBox」を使用すると、赤道儀、カメラ、オートガイダーなどを無線制御することができます。
制御PCとの物理的な接続ケーブルがなくなるため、撮影スタイルの自由度が上がります。
さらに「GearBox」では、ソニーαシリーズの制御にも対応。α7/α9シリーズなどを、ステラショットで使用できます。
一般的なオートガイダーでは、ガイド星ひとつを対象として追尾を行いますが、気象状況の変化によってガイド星を見失うなどの問題がありました。
ステラショットでは天文計算と天体認識技術を活用し、オートガイダーの視野内に入る複数の天体を利用した高精度なオートガイドが可能。天候監視機構も備え、自動で撮影の中断・再開を行う機能も搭載しました。
さらに導入操作とも組み合わされているため、導入時には自動でオートガイドが停止し、導入完了後に自動的に再開するなど、使い勝手も向上します。
いくつかの天体を順番に撮影したり、コンポジットのために複数枚撮影したり、露出を変えたり、モザイク撮影したり。連続して撮影したい場面は、思ったよりもたくさん存在しています。
ステラショットでは、「天体導入 → 導入補正 → 撮影」を一連の「スケジュール」として登録し自動化することができます。いったんスケジュールを作り、実行を開始したら、あとは待つだけ。撮った画像を随時確認し、望遠鏡の現在位置を星図でチェックしながら、空いた時間で星空を楽しみ、次の撮影対象を考える余裕が生まれます。
ステラショット2の新機能として、月食などの撮影で威力を発揮する「インターバル撮影」や、動きの速い人工衛星などを狙うための「待ち伏せ撮影」、ミラーショックを軽減する「ミラーアップ撮影」、カメラの連写機能を活用して大量の写真を撮る「バースト撮影」などにも対応。様々な撮影シーンに応じて、高度な自動化が可能です。
赤道儀の設置では、地球の地軸に赤道儀の軸を合わせる「極軸合わせ」が重要です。通常、北極星などを目印にして極軸合わせを行いますが、天候や障害物などで、必ずしも目印の天体が見えるわけではありません。
ステラショット2の「スーパー・ポーラー・アライメント」(特許第6892166号)は、観測した天体の動きから極軸方向を算出し、極軸合わせを補助する機能です。極軸方向が見えない環境でも、正確な極軸合わせを行うことができます。