太陽系最大の惑星として知られる木星が、やぎ座で見ごろとなっている。
9月から10月にかけて、ちょうど夕食の頃に南の空にひときわ明るく
輝く星が木星である。
秋の夜空には明るい星が少ないので、-2等級の木星は誰の目にもすぐそれと分かる
ものだ。
また、太陽が沈んで空が暗くなり始める頃には、南西には惑星の中で最も明るい
-4等級の金星が、そして南からやや東よりの空には2番目に明るい木星が見える。
周りの恒星に比べて、これらの惑星がいかに明るいか実感できるだろう。
望遠鏡を使えば、肉眼とは違った楽しみ方ができる。 小口径の望遠鏡でも、木星表面の縞模様やガリレオ衛星の動きが観測できる。 望遠鏡の視野の中の木星は小さく、ボイジャー探査機やハッブル宇宙望遠鏡 が撮影した写真に比べると見劣りするが、大気の影響でゆらゆらとゆらめく 姿は、まさに今自分の目で宇宙の神秘に触れているという感動を与えてくれる。 30分ほども見ていれば、4つのガリレオ衛星が木星の周りを回っていることが分かるだろう。 ガリレオ衛星たちは、稀に互いに姿を隠しあう「相互食」という現象を起こすことがある。 衛星の1つがわずか数分から数十分の間に急に暗くなり、またすぐに元通りの明るさに戻るという、スリリングなイベントだ。 詳しくは、 ガリレオ衛星の相互食を見よう!を参照。
但し、今年の木星は南の空の低いところにあるため、観測するための時間は限られてしまう。 以下に木星を見るのに適した時間を示した。 空が暗くなり始める頃から、下の表にある時刻までが観測最適時間である。
日付 札幌 東京 大阪 福岡 那覇 9月14日(日) 〜23:50 〜 0:20 〜 0:40 〜 1:00 〜 1:40 9月28日(日) 〜22:50 〜23:20 〜23:40 〜 0:00 〜 0:40 10月12日(日) 〜21:50 〜22:20 〜22:40 〜23:00 〜23:40 10月26日(日) 〜20:50 〜21:20 〜21:40 〜22:00 〜22:40