メシエ天体ガイドM66
(しし座の銀河)

M66M66 Map

  • M66(NGC 3627) しし座/銀河(Sb)
  • 赤経 11h20.2m 赤緯 +12°59′
  • 等級 8.8等 視直径 8′×3′ 距離 2,900万光年

解説

しし座の後ろ足のつけ根にあたるθ星の南に、0.5°ほど離れてM65、M66が並んでいます。さらにその1°北にはNGC 3628という銀河があり、望遠鏡の視野の中で3つの銀河を一度に見ることができる、たいへんおもしろい領域です。実際にこれらの銀河は2,700万光年の距離にあり、少なくとも8個の銀河によるグループ(M66銀河群)を形成しています。1973年、1989年、1997年、2009年と比較的短い間に4つの超新星が見つかっています。

見つけ方

しし座θ星とι星のちょうど中間という、大変見つけやすい位置にあります。しし座θ星(3.3等)からは6.0m東、2°27′南です。M65とM66は望遠鏡の低倍率で同一視野に入り、北に1°ほどずらすとNGC 3628が入ってきます。小さいファインダーでは存在すらわかりません。

双眼鏡

7×50の双眼鏡を使っても好条件下で微かに見える程度です。隣のM65は見えません。

10cm

60倍程度で、3つの銀河がよくわかります。M65は細長い楕円形、M66はいびつな楕円形でほぼ平行に並んでいる感じですが、NGC 3628は細長い光芒でM65やM66の長軸に直角の方向に伸びています。もう少し倍率をあげて個々の星雲を観察すると、M66の中心部が特に明るいことなどがわかります。また、M66の北西5′に明るい星があって目を引きます。これより小さい口径でも3つの銀河を眺めることができますが、少しでも空の条件が悪いところではNGC 3628が見えなくなってしまいます。

20cm

初めて見る人でも3つの銀河の存在がはっきりわかります。M66の中心核が豆のようなきれいな楕円形をしているのがわかります。NGC 3628は、中心を横切る暗黒帯が観察できるようになります。さらに大口径となると微細な構造が観察でき、見飽きることがありません。