M74
(うお座の銀河)
解説
Sc型の渦巻銀河で、真上から渦を眺める向きになるため、大望遠鏡による写真では大きく開いた渦巻のようすがきれいにとらえられます。しかし肉眼では明るい中心核は目立つものの、渦の部分はひじょうに淡くとても見にくいです。2002年に広瀬洋治さんが超新星2002apを発見しました。この超新星は通常の10倍以上のエネルギーを放出する「極超新星」という珍しいもので、極超新星としては私たちに一番近いものです。この他に超新星2003gdと2013ejがM74に出現しています。
見つけ方
おひつじ座のα星とγ星を結んだ線を、γ星方向に同じ長さだけ延ばすと、うお座のη星にぶつかります。このη星(3.6等)から、おひつじ座γ星の方向に1°戻った所に位置しています。うお座η星からは5.2m東、26′北です。ファインダーでは位置すらわかりません。
双眼鏡
10.2等と暗いので、7×50の双眼鏡では存在を確認するのも難しいでしょう。
10cm
60倍で注意深く観察すると、中心核の部分が恒星状に光っているのが何とかわかります。渦巻の部分は大変淡いので、空の状態がよほど良くないと、まず見ることはできません。10cmクラスではひじょうに難しい対象です。
20cm
集光力があがる分、淡い渦巻の部分がだいぶ見やすくなります。しかし渦巻の濃淡がわかるほどではありません。大望遠鏡でとらえられた見事な姿を期待していると、完全に肩透かしを食わされます。
30cm
ようやく、渦巻部分の濃淡が感じられるようになりますが、やはり写真の姿には及ぶべくもありません。