コペルニクスとたどる「天文学と印刷」
【2018年11月19日 星ナビ編集部】
レポート:三浦飛未来
印刷博物館は凸版印刷によって2000年に設立された施設で、印刷の歴史や文化に関連する展示や研究を行っている。現在開催中の企画展「天文学と印刷」では天文学の発展と印刷技術の関係を中心に、ティコやケプラーに関する貴重な資料が展示されていて、天文ファン必見の内容だ。
会場を巡っているとコペルニクスがたびたび登場し、彼の地動説が徐々に受け入れられ天文学が大きく飛躍していった過程を見て取ることができる。また、当時の活版印刷の手順を知ることができるのもおもしろい。紙の用意から校正まであらゆる工程に、現代では比較にならない手間がかかっていた時代。その中で観測の成果や理論を印刷して広く知識を共有していくことはどのような意義があったのか、ぜひ考えてみてほしい。
天文学の発展において印刷は欠かせないものであり、まさに縁の下の力持ちといえよう。天文学と印刷の知られざる関係に肉薄する企画展は来年1月20日まで開催されている。12月5日発売の星ナビ1月号では、さらに詳しく見どころを紹介する予定だ。
12月7日には、連動イベントとして国立天文台副台長・渡部潤一氏と、印刷博物館館長・樺山紘一氏の対談、そして天文学普及プロジェクト「天プラ」による天体観望会も行われる。
《印刷博物館「天文学と印刷」展》
- ■ 期間:
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- 開催中~2019年1月20日(日)
10:00~18:00(入場は17:30まで) - 休館日:毎週月曜日(ただし祝日の場合は翌日)、年末年始、展示替え期間
- 開催中~2019年1月20日(日)
- ■ 場所:
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- 印刷博物館(東京都文京区水道13-3 トッパン小石川ビル)
- ■ 入場料:
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- 一般300円/学生200円/中高生100円/小学生以下無料
- ■ 詳細(ウェブサイト):
- ■ イベント:
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- 講演会「情報の視覚化」
- 中野豪雄(グラフィックデザイナー、武蔵野美術大学准教授)
- 11月25日(日)14:00~15:30
- 入場料のみ/定員 80名(先着順、事前申込制)
- 対談+天体観望会
- 対談:渡部潤一(国立天文台副台長)×樺山紘一(印刷博物館館長)
- 星空ポイント解説と天体観望会:天文学普及プロジェクト「天プラ」
- 12月7日(金)18:30~20:45
- 参加費 3000円/定員 80名(先着順、事前申込制)
- 講演会「情報の視覚化」
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