日本惑星協会が発足
【1999年11月30日】
1999年11月10日、特定非営利活動法人・日本惑星協会が発足した。この協会は故カールセーガン博士らが設立した米国惑星協会(TPS)と密接な連携をもっており、日本惑星協会に入会された方は米国惑星協会にも自動的に登録され、その活動に参加できる。「宇宙」を21世紀の人類のための新しいフロンティアと考え、その平和的利用を推進するとともに日本での啓蒙活動を展開する団体として新たに誕生したものである。
21世紀の宇宙時代に積極的な参加を希望される方なら誰でも入会できる。詳細は日本惑星協会ホームページをご覧いただきたい。
■設立の趣旨
日本惑星協会(The Planetary Society of Japan:TPS/J)は、宇宙こそこれからの人類にとって単なる憧れではなく、新しいフロンティアとして取り組むべき対象と考え、その探査開発が国際的視野から推進されるよう幅広く啓蒙、支援活動を行ない、またそのための人材育成に協力し、あわせて宇宙の平和的利用に寄与するために設立されました。
20世紀における科学の進歩が人類の生活に与えた変化は、これまでの人類史数百万年を上回る大変革であり、同時にそのことによって地球環境に多大の問題を残しました。さらに資源、人口の問題と、21世紀には人類の未来を宇宙規模で考え、宇宙の平和的利用を図ることこそが、その生存のための最大課題になってくるといえるでしょう。そうした視点から日本惑星協会は、民間の立場からの啓蒙、支援活動を行っていく団体として発足し、平成11年9月、特定非営利活動法人として認証を得ました。
アメリカでは、故カール・セーガン博士がNASA・JPL(ジェット推進研究所)の所長だったブルース・マレー博士と共に1980年に、「The Planetary Society:TPS」(米国惑星協会)を設立しました。そのセーガン博士の強い遺志もあって、博士を知る人々を中心に、文部省宇宙科学研究所(ISAS)及び宇宙開発事業団(NASDA)の全面的な協力を得て、今回の日本惑星協会の誕生となりました。
日本惑星協会は、会員組織を中核として運営していきますが、アメリカとは全面的提携関係をもち、日本の会員は同時に米国惑星協会の会員としても登録され、その様々な活動に参加できることになっています。
■基本的な事業活動
太陽系を中心とする宇宙開発から地球外知的生命への関心まで、宇宙に関する活動に参加を希望する人々を対象に、次のような活動を行なっていきます。
(1)会員組織をつくります
●会員向け会報として、世界的に評価の高い「The Planetary Report」(隔月刊、主要記事に日本語訳添付)を配布
●火星探査、宇宙生物学、地球近傍物体に関して、TPSから季刊発行されている専門誌の希望者への頒布
●米国及び日本惑星協会のイベント、セミナー等への参加
(2)宇宙に関心のあるすべての人々に対して、インターネットを通じて広報活動を展開します
●ホームページを開設し、世界の最新ホットトピックスや日本での動向の紹介、情報の国際交流、そして宇宙に関して知りたい知識や情報、ガイド集、挿絵の入った「こども宇宙教室」など
●独自の編集による「電子メールマガジン」をすべての希望者に無料でお送りするほか、今後のコミュニティ運営や日・米惑星協会のイベント、セミナー等にご案内
以上の(1)(2)両方に参加する人もあれば、どちらかの選択も可能で、それぞれの興味に従ってできるだけ多くの方々に参加願い、相乗的に成長発展していくことを願っています。
■会員のメリット
・「The Planetary Report」隔月刊をお送りします。
世界的に評価の高い米国惑星協会(TPS)の主力雑誌で、宇宙探査の最新情報や美しい宇宙画像を掲載。(主要記事には日本語訳添付)
・以下の季刊誌は、会員の希望者のみ購読できます。
「The Mars Underground News」
火星有人探査の実現を目指す科学者やエンジニアなどの関係者に、限定して配布されるニュースレターです。
・「Bioastronomy News(宇宙生物学ニュース)」
生命とその起源の探求および地球外知的生命に関するニュースレター。国際天文学連盟委員会の公式文献
・協会のイベントへの優先参加
日本惑星協会の活動はもちろんのこと、米国惑星協会のイベントにも参加して、宇宙飛行士と対話したり、惑星探査に協力したりする機会もあります。
・グッズの割引購入
宇宙関係の書物やポスター、ビデオ、CD-ROM、その他グッズの割引。
・メンバーシップ・カードの発行
協会より会員証カードを発行し、協会の会員である事を証明します。
■会費
個人 5,000円/年
法人 50,000円/年
■登録手続き
会員登録を希望される方は、日本惑星協会ホームページから会員登録画面を辿ることができます。
■要望・問い合わせ先
日本惑星協会
・ハガキ:〒101-0054 東京都千代田区神田錦町2-11 小川ビル6F
・Tel:03-5280-0713
・Fax:03-5280-2500
・Email:info@planetary.or.jp
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