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【2002年5月13日 日本惑星協会

日本惑星協会と文部科学省宇宙科学研究所は、今年11〜12月、小惑星に向けて打ち上げる探査機「MUSES-C(ミューゼスC)」に搭載するターゲットマーカーに包み込まれるアルミはくに、応募者全員の名前を印字して小惑星に届ける計画を発表した。

(小惑星に接近するミューゼズCの想像図)

MUSES-Cは2005年に小惑星1998SF36に到着予定。表面に降下し、弾丸を撃ち込んで飛び散った破片を採取する。サンプルは地球へ帰還後分析される。(提供:宇宙科学研究所)

(ターゲットマーカーの写真)

名前が印字されるアルミはくが収まるターゲットマーカー。探査機の降下地点付近に投下されるソフトボール大の機器で、小惑星の表面で発光し、探査機を降下する際に人工の灯台の役割を果たす。(提供:宇宙科学研究所)

MUSES-Cは、小惑星の表面からサンプルを採取してカプセルを地球に帰還させる「サンプル・リターン技術」に挑む工学実験探査機。MUSES-Cが向かう小惑星1998SF36は、大きさ約500メートル、太陽系の初期の情報を保存していると考えられている。MUSES-Cの小惑星への到着は2005年夏の予定。

過去、一般人の名前を探査機に搭載する試みは何度かあった。1998年、宇宙科学研究所の火星探査機「のぞみ」のキャンペーン27万人の応募が集まった。しかし、名前が天体に着陸する計画はMUSES-Cが世界初となる。ターゲットマーカーは投下後、半永久的に小惑星に残る。キャンペーンは100万人を目標に展開され、100万人を超えても全員の名前が搭載される予定だ。

応募は、キャンペーンのWebページの入力フォームからできるほか、往復はがきや携帯電話(i-mode、J-SKY、EZweb)でも受け付けている。連名での応募も可能。募集期間は7月6日まで。

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