国立天文台、流星群の和名設定ルールを決定

【2010年5月26日 国立天文台

2009年8月に行われた国際天文学連合(IAU)の総会では、64におよぶ流星群の公式名称が議論され、公式名称と今後の名称付与の方法が決定された。国立天文台では、昨年8月に行われた流星会議において議論を行い、流星群の和名に関するルールを決定した。


長い間、流星群の名称には放射点の位置を示す星座名(例:オリオン座流星群など)や、その付近の恒星名(例:みずがめ座η流星群など)が用いられてきた。一方で、母天体の彗星に由来する名称(例:ジャコビニ流星群など)などが使われることもあり、1つの流星群について複数の流星群名が存在することがあった。また、異なる時期に活動する流星群の放射点の位置が近い場合には、2つの流星群について同じ流星群名が用いられるような場合もあった。

IAUでは混乱をさけるため、2006年8月の総会で作業部会を設置し、流星群の正式名称決定のための議論を行った。その結果を受けて、2009年8月に行われた総会で、64の流星群について公式な名称が決定・発表された。また、今後も追加されることが想定される流星群についても、名称の付与方法が決定された。

国立天文台では、2009年8月に開催された流星会議でアマチュア天文家を含めた議論を行い、その結果をもとに流星群の和名設定ルールを決定した。

このルールによると、これまで使われてきた和名は、「しぶんぎ座流星群」などを含めて、おおむねそのまま使用されるようだ。一方で、「こと座流星群」「こと座κ流星群」と呼ばれることが多かった流星群が「4月こと座流星群」となるなどの変更もみられる。詳しい設定ルールや和名の一覧は、以下のリリース元を参照のこと。

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