JAXA川口教授が米財団功労賞受賞 「はやぶさ」など功績
【2012年2月15日 Space Foundation】
JAXA宇宙科学研究所の川口淳一郎教授が、米・宇宙財団の「2012年宇宙功労賞」を受賞することが発表された。「はやぶさ」プロジェクトリーダーとして宇宙探査への理解を広めたことや、火星探査機「のぞみ」の復活航路設計など、宇宙探査技術への貢献が評価されたものだ。
米・宇宙財団は13日、「2012年宇宙功労賞」を宇宙航空研究開発機構(JAXA)の川口淳一郎教授に贈呈することを発表した。
同賞は宇宙探査や宇宙利用の進歩に顕著な貢献のあった個人または団体に贈られるもので、過去にはハッブル宇宙望遠鏡の修理ミッションや神舟7号での有人飛行、アリアン4ロケットなどのチームが受賞している。
同財団は川口教授の主な功績として以下を掲げている。
- 月−地球間の潮汐力を利用した航行技術開発
- トラブルにより推進剤不足となった探査機「のぞみ」を火星に向かわせるための復活航路の設計
(参照:天文ニュース「火星探査機「のぞみ」火星到着に大幅な遅れ」) - 世界初の小惑星サンプルリターンを成功させた探査機「はやぶさ」プロジェクト
同財団会長のElliot Pulham氏は、川口教授の功績について「独創的な宇宙航行技術を生み出し、同時に宇宙探査の重要性を広く一般の人々に周知するなど、さまざまなレベルで大きく貢献している」と称えている。授賞式は4月16日に米コロラド州で開催される。