イプシロン打ち上げ成功 惑星分光観測衛星「ひさき」誕生
【2013年9月15日 JAXA】
日本の新型ロケット「イプシロン」試験機による惑星分光観測衛星の打ち上げが14日午後行われ、無事成功した。軌道に投入された衛星は「ひさき」と命名されている。
9月14日午後2時0分、惑星分光観測衛星(SPRINT-A)がイプシロンロケット試験機により打ち上げられた。8月22日の打ち上げが延期され、8月27日には直前のカウントダウン停止で打ち上げが中止されていた。この日も当初予定の13時45分から15分遅れたものの、ついにリフトオフ。鹿児島県の内之浦宇宙観測所から発射したロケットは順調に飛行を続け、およそ1時間後に衛星を分離。無事役目を終えた。
衛星は打ち上げ当日午後4時ごろに太陽電池パドルを展開、15日までに高度1000km前後の所定の軌道に投入されたことが確認された。
内之浦の地名にちなみ「ひさき」と命名された衛星は、今後2か月かけて姿勢制御機能などの確認を行った後に観測ミッションをスタート。搭載されたEUV(極端紫外線)分光器で、地球型惑星の大気が宇宙空間に逃げ出すメカニズムや、木星の衛星イオから流出するプラズマ領域などを調査する。