嫦娥3号、37年ぶりの月面軟着陸成功

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【2013年12月16日 Universe TodaySpaceflight Now

日本時間14日夜、中国の無人探査機「嫦娥3号」が月面に着陸した。月面軟着陸成功は37年ぶり。搭載した探査車も走行を開始し、2機による月面探査が行われる。


月探査車「玉兎」

嫦娥3号を離れ走行を開始した探査車「玉兎」。クリックで拡大(提供:Xinhua/post processing by Marco Di Lorenzo/Ken Kremer)

虹の入江

満月となる12月17日、午後8時ごろの月。赤い○が、嫦娥3号が着陸した虹の入江。クリックで拡大(「ステラナビゲータ」で作成)

12月2日(日本時間。以下同)に打ち上げられ、6日に月周回軌道に入った中国の探査機「嫦娥3号」が、14日午後10時11分に「虹の入江」と呼ばれる半月形の地形部分に着陸した。1976年のソ連の「ルナ24号」以来37年ぶり、世界で3か国目の軟着陸成功となる()。

着陸7時間後の15日午前5時35分には、嫦娥3号に搭載された探査車「玉兎」も月面に下ろされ、6つの車輪で最初の一歩を踏み出した。

嫦娥3号と玉兎はお互いを撮影した後、それぞれ探査活動を行う。嫦娥3号はその場に留まって地表下をレーダーで調べたり、太陽風の地球への影響など他天体を紫外線望遠鏡で観測したりする。

一方、玉兎は嫦娥3号のもとを離れ、レーダーや分光観測装置で月面の岩石や土の組成を調査する。

注:「軟着陸」 ミッション終了した探査機の制御落下や衝突体をぶつけるなどのハードランディング(硬着陸)以外の着陸方法。

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