火星が大接近した時に、望遠鏡で表面の模様を見るのは楽しいものです。しかし、大気の揺らぎなどのせいで、細かい模様がわかるようになるには修練が必要ですね(笑)。でも、ステラナビゲータで調べれば火星のどの模様が見えているのかすぐにわかります。これを頭に入れてアイピースを覗くと、模様が見えてきます(気がするだけ?)。子午線湾や太陽湖などの見分けがつくようになると、観察がますます楽しくなります。
のステラナビゲータを出した1992年には、火星を銀塩写真で撮影してきれいに仕上げるにはベテランの技が必要でした。ですからミーハーな私としては見て楽しむことにしていました。そのためには、火星の模様がどうなっているかが事前にわかることが重要になります。火星が地球にどちらの面を向けているかはすぐにわかるので問題ありません。しかし、火星には南北の極冠があって、しかも季節変化します。目立たなければいいのですが、視直径が小さくても白くポツンと見えることもあります。
そこで、火星の季節に合わせて極冠を変化させるようにしました。すでにステラナビゲータを発売する前年にダウンロードソフト(パソコン通信経由ですよ)として作った「火星くるくる」で、火星の季節に合わせた12枚の画像を切り替えて表示するようにしてあったので、これを組み込みました。極冠の画像は、現社長の大熊正美にPhotoshopで「描いて」もらいました。
ではメインメモリを530KBしか使えないのに、メモリを食う画像を12枚入れこむのはかなりきつかったのですが、どうしても入れたかったのでなんとかしました。赤道座標モードにして、火星をトラック(中央固定)して、アニメーションで高速に時間を進めてください。火星の視直径が大きくなったり小さくなったりしながら両極の見え方が変わり、極冠が大きくなったり小さくなったりします。
次回の火星大接近は2018年7〜8月、待ち遠しいですね。