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2005年4月17日から2006年1月8日までの火星を並べてみました。並べて見るとずいぶんと変化するものだと、再認識しました。
火星の視直径がだいぶ小さくなり、また冬のシーイング等を考えると詳細の模様を撮る限界になりつつあります。画像にアルシア山とオリンポス山がかすかに見えて(小さな暗い斑点)、青い雲も見えます。
本日,太陽系の惑星を狙っていましたが,朝の木星と,夕の火星だけ写せました。火星は,雲が飛んでいる合間の撮影です。視直径が10秒くらいに小さくなりました。悪シーイングと接近時の半分くらいの視直径になり,やっと模様が見られる状態です。今期の火星も,当15cmでは最後の撮影になるかとも思います。
薄雲がかかりどんよりした空で落ち着いていましたので今年初の撮影をしましたが、20時過ぎから風が出てきて急に撮像が悪化しました。
最近は急に寒くなり典型的な冬型の気圧配置です。透明度はいいのですがシーイングは悪く肉眼観望をしてましたが、この日のこの時間帯は時々像は乱れはしましたが比較的落ち着きがありました。なぜか全く寒くありませんでした。
12月に入って、地球からかなり離れていっており、視直径も小さくなってきました。また、冬の悪シーイングの中、私の望遠鏡でもベールに被われたようになり、いよいよ今回の接近の観察も終わりに近づいてきた感があります。
久々に、とても良い条件に恵まれました。安定しているときの揺れは、±1秒程でしょうか。雲の形の変化が印象的でした。
北極雲の白い輝きが印象に残りました。それにしても口径10cmでこれほど楽しめるとは。大シルチスを写すのさえ難儀した銀塩時代の苦労がうそのようです。
撮影を始めてすぐ気流が悪くなりコマ数をかせげませんでした。
(1枚目)VC200Lとの比較では、眼視ではよく見えるのですが、画像ではどうしても口径差が出てしまいます。
(2枚目)撮影後の眼視では、タルシスの山岳雲がよく見えていました。
このところ季節の変化のせいか、気流が安定しません。冬場によく見られる、速くて小さい(±2"程)揺れがいつも見えています。しかし北極地方の雲が近頃、発達していることが多いので、火星を見ていると面白いです。
2005年接近期は、南極付近の模様を見るのに好条件とのことなので、比較的最近の画像を使って、南極中心の展開図の作成に挑戦してみました。
自作ソフトを使っての展開ですが、画像上での真の南極(真の子午線)がわからないので、展開に当たっては相当の誤差が生じている可能性があります。経度・緯度の線と目盛を付しておきましたが、模様の正確な座標を指示するものではなく、あくまで参考としてご覧ください。南極冠の位置についても同様です。
南極冠が小さくなっているとはいえ、霧や雲、あるいはwavelet変換で生じる極冠付近のにじみのため、南極付近は白っぽく靄がかかったようになっています。極側から見ると、「海」がリング状に火星表面を取り巻いているように見え、新鮮な印象です。(なお、画像は北半球も一部含んで展開しています。宇宙船で南極側から見ればこう見えるというわけではありません)。
透明度は良くなかったが、久しぶりにシーイングが良かった。