金環日食資料ダウンロード

日食を見るには、特別な観察器具が必要です

太陽の光は非常に強いため、その大部分が隠れていてもまぶしすぎて欠けている様子がわかりません。金環食の間を含め、日食を直接(投影など以外の方法で)見るには太陽観察用のプレートやメガネなど特別なフィルターが必須です。「太陽のまぶしさを抑え」かつ「有害な光線をふせぐ」役割があります。

サングラス等での観察は危険!

太陽観察用以外の、一般的なサングラスや黒い下じき、色つきガラスなどは有害な光線が通り抜けてしまうおそれがあるため、確認せずに観察に使うのは非常に危険です。目を傷め、視覚障害を引き起こすことがあります。

どうすれば見られるの?」ページでは、安全に日食を見るための注意事項や、いろいろな観察方法・器具をご紹介しています。

太陽観察用器具はアストロアーツオンラインショップでもお取り扱いしております。

はじめに

 5月21日に、日本国内で25年ぶりの「金環日食」が見られます。今回は大阪〜名古屋〜東京と大都市圏を金環日食帯が横切るため8300万人もの人が金環日食を体験できます。また、日本中どこでも大きく欠けた部分日食が見られることから、日本中を巻き込んだ一大天文イベントとなります。

弊社アストロアーツでは、この金環日食をより多くの人に楽しんでもらえるよう、無償で利用できる日食画像・図版・動画などの金環日食広報素材を用意しました。報道、放送、出版、教育、広報、天文普及などに活用ください。

また、弊社アストロアーツの金環日食関連製品情報ページもありますので、金環日食広報用素材とともに紹介いただければ幸いです。

報道・広報関係者向けプレスキット(PDF)

素材・プレスキットに関するお問い合わせはアストロアーツ日食関連広報係(press-info@astroarts.co.jp)まで。

素材のご利用にあたってのご注意を必ずお読みください。

提供素材 (画像をクリックすると拡大表示します)

■ 金環日食の写真(提供:アストロアーツ/星ナビ 撮影:川村 晶)

これらの画像は、太陽撮影用の減光フィルターなどで撮影されたものです。木漏れ日の画像を除いて、肉眼ではこのような形状を見ることはできません。画像の紹介の際はこの点を併せて周知することをおすすめします。

1987年9月23日の沖縄金環日食

5月21日の金環日食は、日本国内では25年ぶり。1987年9月23日の沖縄金環日食以来です。この画像はその時のものです。

金環日食で見られる美しい「ベイリーズビーズ」

皆既日食では皆既になる、あるいは皆既が明ける瞬間に見られる「ダイヤモンドリング」が有名ですが、金環日食では美しい「ベイリーズビーズ」が見られます。「ベイリーズビーズ」はイギリスの天文学者にちなんだ名前で、リングがつながる、あるいは離れるほんの数秒間、環がとぎれとぎれになる様子を指します。これは月の縁の凹凸地形によるものです。(1987年沖縄)

少しずつ変化する「ベイリーズビーズ」

一瞬の間に少しずつ変化する「ベイリーズビーズ」(1997年沖縄)

金環食となった夕日(連続写真)

5月21日の日食は日本では朝方に見られますが、日食帯の終わりの端の方では太陽が欠けた状態で日没を迎えます。画像は2010年1月15日の中国・青島での様子。5月21日にはアメリカでこのような光景が見られるでしょう。
反対に、金環帯の始まりの端にあたる香港などでは金環食となった太陽が昇り朝を迎えます。

金環食となった夕日(拡大)

金環食となった夕日。(2010年1月15日中国・青島)

金環日食の連続写真(マレーシア)

金環日食の連続写真(1998年8月22日マレーシア)

金環日食の連続写真(オーストラリア)

金環日食の連続写真(1999年2月16日オーストラリア)

木漏れ日で見る金環食

直接太陽を見る以外にも、「ピンホールの原理」を利用して投影することで日食を観察する方法があります。小さな穴を開けて太陽光を通過させ壁などに投影すると、欠けた様子を安全に見ることができます。同様の原理で、木漏れ日でも欠けているのがわかります。(1994年5月10日アメリカ・テキサス州エルパソ)


■ 日食のしくみや地域などの説明図(提供:アストロアーツ/星ナビ)

世界で日食が見られる地域

5月21日の日食が見られる地域。月の影は西から東に向かって移動します。黄色が部分食帯、赤が金環食帯。オレンジは日の出(アジア側)または日の入り(北米側)とともに日食が見られる場所。

日本の主な都市での日食経過時刻

主な都市での日食経過時刻。日食帯の中心線に近いほど、太陽と月の中心がぴったりと合うきれいなリングに。日食帯から離れるほど欠け方が浅くなります。

金環日食と皆既日食の違い

金環日食と皆既日食の違い。皆既日食といえば2009年7月22日の中国・トカラ皆既日食が話題になりました。皆既日食はあたりがはっきりと暗くなりますが、金環日食ではリングの部分だけでも強烈な光を放つため、明るさの変化はほとんどありません。

主な都市での欠け方と経過時刻の詳細

主な都市での欠け方と経過時刻の詳細。



■ 安全に観察しよう(提供:アストロアーツ/星ナビ)

太陽を観察する際の注意についてはどうすれば見られるの?ページの「安全な観察のための注意」をご覧ください。

さまざまな日食観察ツール

金環食の間もふくめ、太陽を観察するには太陽観察用のフィルターが必須。サングラスなど「黒くて透けている」というだけでは危険です。日食観察の定番「日食メガネ」は人気キャラクターなど様々な柄のものが販売されており、関連本・雑誌の付録としても入手できます。
中でも今回の金環日食で新登場の「日食観察プレート」(左から2人目)は、大判で太陽をとらえやすく、デジカメや携帯で楽に撮影できるスグレモノとして大人気です。

日食観察プレート

観察フィルターで観察する際、太陽を探すときや、観察中にずれて光が目に入ってしまうことのないように気をつけます。画像では「日食観察プレート」を例として使っていますが、日食メガネなど観察ツール全般に共通した観察方法です。

日食観察プレート

太陽観察用フィルターを使って、デジカメや携帯カメラで撮影することができます。液晶ライブビューで見ることはできますが、光学ファインダで見るのは危険です。

必ず太陽観察用ツールを使って観察

太陽用のツールを使った日食観察・撮影

必ず太陽観察用ツールを使って観察

太陽用のツールを使った日食観察・撮影(日食の経過の連続写真を合成)

有害な太陽光線

サングラスや一般的な黒い下じき、すすをつけたガラスなど「黒くて透けている」だけでは、十分安全とは言えません。太陽観察用として製作・販売されている道具が必須です。太陽観察ツールでは、目に見える可視光だけではなく、紫外線や赤外線などの目に有害となる恐れのある光線もカットします。


■ 今後の注目現象 6月6日金星の太陽面通過

6月6日 金星の太陽面通過

金環日食のすぐ後、6月6日には「金星の太陽面通過」が見られます。いわば「プチ日食」のようなものですが、毎年地球のどこかで見られる日食と違い、これを逃すと次は2117年12月11日という非常に珍しい現象です。やはり太陽を見ることになるので、観察時の注意も日食の時と同様です。日食観察用のメガネやプレートをそのまま使って見ることができます。図は、太陽の見かけの回転を含めない場合の金星の動きです。
(提供:アストロアーツ/星ナビ)

6月6日 金星の太陽面通過

東京で撮影した前回(2004年6月8日)の金星太陽面通過
(提供:アストロアーツ/星ナビ 撮影:大熊正美)


■ 過去の日食の動画

報道などでさらに高解像度の映像をご希望の場合には、別途日食関連広報係までお問い合わせください。

2012年5月21日「日本列島縦断金環日食」

2012年5月21日「日本列島縦断金環日食」
MP4形式:53MB YouTube
制作:アストロアーツ

「沖縄の大きな輪〜金環日食全過程」

25年前の沖縄金環日食記録
「沖縄の大きな輪〜金環日食全過程」
MP4形式:50MB
提供:アストロアーツ/星ナビ 撮影:石川勝也(開成学園教諭)

1987年9月23日「沖縄の大きな輪〜観測地レポート」

25年前の沖縄金環日食記録
1987年9月23日「沖縄の大きな輪〜観測地レポート」
MP4形式:80MB
提供:アストロアーツ/星ナビ 撮影:佐々木成一(元ペンタックス光機部)

2010年1月15日「モルディブ金環日食」

2010年1月15日「モルディブ金環日食」
MP4形式:15MB
提供:アストロアーツ/星ナビ 撮影:唐崎健嗣

2006年3月29日「エジプト皆既日食」

2006年3月29日「エジプト皆既日食」
MP4形式:56MB YouTube
提供:アストロアーツ 撮影:大熊正美

2008年8月1日「シルクロード皆既日食」

2008年8月1日「シルクロード皆既日食」
MP4形式:29MB YouTube
提供:アストロアーツ 撮影:大熊正美

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