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2013年5月下旬 夕空に水星・金星・木星が集合

2013年の5月下旬、日没後の西の空に、水星、金星、木星の集合が見られます。低空ではありますが、夕空に映える美しい3惑星を見てみましょう。

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毎日の見え方

2013年5月20〜31日 日の入り45分後の西の空のようす(東京)

2013年5月20〜31日 日の入り45分後の西の空のようす(東京)。クリックで拡大(ステラナビゲータで作成)

各日付の星図は、以下から選んでください。
20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

水星、金星、木星が接近するのは、西北西の低空です。西方向の見晴らしが良い場所から見る必要があります。

徐々に空が暗くなる日没30分後くらいから見えるようになってきます。このときのそれぞれの惑星の高度は、10度より低くなっています。日没1時間10分後くらいには、いずれかの惑星が沈んでしまったり超低空になったりするので、3惑星の集合を見られるのは、長くても30分くらいのわずかな時間です。

空の透明度が良いときには、暗くなるとともに3惑星がハッキリと見えるようになってくるでしょう。しかし、透明度が悪いときには、高度が低くなると惑星の光が減光されてしまうので、空が暗くなっても探しにくくなります。

日の入り30分後の時刻
5月20日5月25日5月30日
札幌19:2719:3219:36
東京19:1419:1719:21
那覇19:4219:4419:47

5月24日には、小型双眼鏡の視野内に3惑星が全部入るほど接近します。日ごとに水星は高度を上げ、一方、木星は高度を下げます。26日、27日には、3惑星が形作った三角形がもっともまとまった形になり、3惑星集合の一番の見ごろとなります。28日には明るい金星と木星が約1°まで横並びに最接近して見ごたえのある眺めとなるでしょう。その後それぞれの惑星は間隔を広げ、31日にはほぼ直線に並びます。

金星は-4等、木星は-2等で明るく輝き、肉眼でも見つけやすいですが、-1等の水星は、霞がかかっていたり薄明時でまだ明るかったりすると見つけにくいかもしれません。確実に見るためには、双眼鏡を使いましょう。

太陽に近いので見るのが難しく機会も少ない水星ですが、このように明るい惑星と並ぶと見つけやすいので、ぜひこのチャンスを活かして見つけてみてください。

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シミュレーションしてみよう

ステラナビゲータ9
で惑星の動きをシミュレーション

惑星の位置は日々変わりますので、天文シミュレーションソフト「ステラナビゲータ」で調べておくと観察に役立ちます。

日時の設定と時刻固定

「日時」ダイアログ

日時の設定は、メニューバーの[設定]から[日時]をクリックするか、[設定]バーの[日時]をクリックすると開く「日時」ダイアログで行います。

ステラパッドで日時を設定

ステラパッドの日時を直接クリックすることでも設定できます。

時刻の固定

「日時」ダイアログで「時刻の固定」をチェックしておくと、太陽の出没時刻を基準に時刻を設定できます。ここでは日の入り45分後に固定しました。ステラパッドやステップボックスで1日以上の単位で日付を変えると、日毎の日の入り45分後の惑星などの位置関係を調べることができます。この機能はアニメーションにも対応しています。

惑星の名称の表示

リボンバー[惑星・衛星]タブ

リボンバー[惑星・衛星]タブから惑星を表示して[名称]をクリックすると、各惑星の右に惑星の名称が表示されます。

[天体]メニュー→[惑星] 「惑星」ダイアログ

メニューバーの[天体]から[惑星]をクリックするか、リボンバーの[惑星・衛星]タブの[詳細]ボタンをクリックすると「惑星」ダイアログが開きます。ここでは、個別の惑星について名称の表示を切り替えたり、惑星表示の拡大倍率を設定したりできます。

高度・方位線の表示

リボンバー[経緯線]タブ

リボンバー[経緯線]タブから[高度・方位]をクリックすると高度・方位線が表示されます。今回の3惑星集合は、それぞれの惑星がほとんど高度10°より低い低空で並ぶことがわかります。

[天体]メニュー→[経緯線] 「経緯線」ダイアログ

メニューバーの[天体]から[経緯線]をクリックするか、リボンバーの[経緯線]タブの[詳細]ボタンをクリックすると「経緯線」ダイアログが開きます。ここでは、高度・方位線を表示するだけでなく、線の間隔を[10度][5度][2度][1度]に設定することもできます。

視野円の表示

リボンバー[視野・写野]タブ

リボンバー[視野・写野]タブから「視野円」の[表示]をクリックすると視野円が表示されます。視野円の範囲を角度で指定できますので、説明書などで双眼鏡の視野の広さを確認して設定しましょう。双眼鏡でどのように見えるかシミュレーションできます。

[天体]メニュー→[視野円・写野角] 「視野円・写野角」ダイアログ

メニューバーの[天体]から[視野円・写野角]をクリックするか、リボンバーの[視野・写野]タブの[詳細]ボタンをクリックすると「視野円・写野角」ダイアログが開きます。ここでも、視野円表示や視野円の範囲指定ができます。

地上風景の表示

リボンバー[昼光・風景]タブ

リボンバー[昼光・風景]タブから地上風景の[表示]をクリックすると地上風景が表示されます。自分で撮影した風景を表示して、低空で起こる3惑星集合を見ることができるかどうかシミュレーションすることもできます。

[天体]メニュー→[地形・地上風景] 「地形・地上風景」ダイアログ

メニューバーの[天体]から[地形・地上風景]をクリックするか、リボンバーの[昼光・風景]タブの[詳細]ボタンをクリックすると「地形・地上風景」ダイアログが開きます。ここでも[地上風景を表示]チェックボックスをオンにして地上風景を表示できます。ステラナビゲータのサンプル地上風景ではなく自分で撮影した地上風景を表示するには、[画像ファイル設定]で行います。

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写真に撮ってみよう

美しい夕景に輝く惑星の集合は、見るだけでも良いですが、ぜひ撮影してみましょう。結構簡単に撮れます。晴れていれば毎日撮影すると、惑星の移動がわかります。

撮影に必要なもの

カメラと三脚の例

カメラと三脚の例

カメラはデジタル一眼が星の撮影にもっとも適していますが、朝夕に輝く惑星や月はコンパクトデジカメでも撮れます。

スローシャッターで撮ることがほとんどで、手持ち撮影ではブレてしまいますので、カメラ三脚にしっかりカメラを固定して撮影します。

さらにブレ防止のためには、できればリモートスイッチを用意して、直接シャッターボタンを押さないようにします。リモートスイッチがない場合には、セルフタイマー機能を使いましょう。

撮影方法

写真例:2012年12月12日の明け方 月齢28の細い月と水星(左)、金星(上)

写真例:2012年12月12日の明け方 月齢28の細い月と水星(左)、金星(上)

デジタル一眼の場合、撮影モードはカメラがシャッター速度と絞りを自動的に設定しれくれる「プログラムオート」にします。そして、ISO感度は400前後にしましょう。

コンパクトデジカメの場合はすべてカメラにおまかせのオート撮影モードで撮影できますが、フラッシュ(ストロボ)は「発光禁止」にしましょう。

ピントは∞(無限)マークのあるレンズはそのマークに、ないレンズはオートフォーカスで、遠くの街灯など明るい人工灯火を使って合わせます。ライブビュー機能のあるカメラならばそれも利用できます。ピントを合わせたら、フォーカスモードスイッチをMFに切り替えて、以後オートフォーカスが働かないようにします。あとは構図を決めて撮影します。

コンパクトデジカメの場合には、遠くの風景でシャッターボタンを半押しし、オートフォーカスでピントが合ったらシャッターボタン半押し状態をそのままにしておいて構図を決め、シャッターを切ります。

まずは、広角側で撮影してから、構図によってはズーミングもしてみましょう。

空の明るさと色は刻々と変わっていきます。その時のチャンスを逃さないよう、たくさん撮って後から良い写真を選択しましょう。

薄明時、美しい空のグラデーションをバックに撮るのはもちろんのこと、海、山、都会の風景、絵になる前景などを入れて構図をうまくまとめると楽しいですよ。

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関連グッズ:望遠鏡やムックなど

惑星をもっと詳しく見たい、知りたい。そんなときは、アストロアーツのオンラインショップへ。自分の星見スタイルに合わせて、さまざまな観望グッズやムックを選べます。

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