Part-5
昨年を例とした実践編
それでは、昨年を例として、どう判断すればよかったかを時間順に追ってみましょう。昨年は、低気圧通過→西高東低の冬型へと気圧配置が移行中にしし群の夜がきましたので、天気を見極めるのが難しくスリリングでした。
● 1998年のしし群の日の気象衛星ひまわりによる雲画像と天気図
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雲画像 |
天気図 |
解説 |
11月
17日
9時 |
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朝のひまわり画像では、日本列島はすっぽり雲に包まれ、まさしく低気圧が日本列島を通過中であることを示していました。ひまわり画像では前線の北、黄海から日本海西部かけてに晴天域がありました。 |
11月
17日
12時 |
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昼12時・15時となるにつれ、東西に伸びる前線が全体として南下し日本海沿岸まで晴天域が広がってきました。低気圧はさらに発達し前線は夜には日本の東海上に抜けると判断。ここで筆者は静岡県へと移動開始です。 |
11月
17日
18時 |
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18時になると天気図では前線が抜け晴天域は内陸部まで広がってきましたが、関東以西の南岸にはまだ雲がかかっていることを液晶テレビで確認。ハラハラしてました。 |
11月
18日
0時 |
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18日0時になると南岸まで雲が取れ太平洋側は晴天域となったが、前線の北側の雲が残りスカッとは晴れず、九州はまだ雲の中のようです。日本海側には筋状の雲が延び曇ってきました。 |
11月
18日
4時 |
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大火球の流れた4時ごろの雲の分布のようす。太平洋側の人工密集地帯がちょうど雲の切れ目にかかり、多くの人がしし群を見ることができたのはじつにラッキーでした。 |
11月
18日
9時 |
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静岡県では以後朝まで晴天が続き大火球も見えましたが、九州や日本海側では一晩中は晴れなかったようです。結果としては冬型の影響を受けない本州の内陸部がいちばん天気がよかったと思われます。 |
雲画像はすべて、東京大学生産技術研究所高木研究室の Satellite Image Archive for Network より。
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