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【特集】ペルセウス座流星群 2008年8月12〜13日

流星をたくさん見るコツ

夜半過ぎが観測に最適

8月12日午後11時の星空

空全体のようす。画像下が南、中央が頭の真上。まだ南西に月が出ていて明るい上に放射点の位置も低い。クリックで拡大(ステラナビゲータで作成)

2008年のペルセウス座流星群は、8月12日の午後8時ごろにピークを迎えると予測されています(日本流星研究会による)。ピーク付近で出現数が極端に変わることはないので、8月12日から14日の間、とりわけ13日の未明が観察に最適です。

12日の宵ではなくて13日の未明としているのは、月明かりがあるからです。8月9日が上弦、17日が満月なので、宵のうちは南の空に月が高くのぼっています。月が西の空に沈むのは、12日なら午前0時5分、13日なら午前0時57分です。この時間帯からが観察の本番となるでしょう。

さらに、流星群は放射点が高く昇っているほど見える数が多くなります。ペルセウス座は秋の星座。8月中旬なら日没のころには北東の地平線に姿を見せていますが、夜半過ぎにならないとあまり高く昇ってきません。

なるべく広くて暗い空で見よう

8月13日午前3時の星空

この時間が観測のベストタイミング。クリックで拡大(ステラナビゲータで作成)

ペルセウス座流星群の放射点が昇るようす

北東の空で放射点が高く昇っている。クリックで拡大(ステラナビゲータで作成)

放射点は北東の空にあります。しかし、流星は放射点の近くだけで見えるわけではありません。放射点から離れる向きに流れるだけで、全天のどこからでもまんべんなく流れます。また、放射点から遠い流星ほど長く見えます。

そのため、流星はなるべく空の広い範囲が見渡せる場所で見るのが基本です。なるべく、木立や建物がないところを探してください。とくに、天頂から北の方向が開けたところがよいでしょう。

また、明るい光の下では暗い流星は見えません。ペルセウス座流星群の流星は東京など市街地でも見ることができますが、それでも明るい何割かの流星だけに限られてしまいます。ビルの屋上や広い公園など、直接明るい光が目に入らない場所を探しましょう。同じことは月についても言えます。月が西の空に残っている間は、東側に専念して観察した方が効率よく流星を見つかられます。

もちろん、その際は立入禁止区域には入らない、車に気をつけるなど、安全面にじゅうぶん配慮しましょう。また、周辺の住民の方々や他の観察者に迷惑をかけることのないよう、ごみを持ち帰るなどマナーを守って楽しみましょう

観察の姿勢

夜空を見上げるのに、立ったままでは首が疲れてしまいます。できれば、シートをひいたりビーチチェアを使ったりして寝転がって見上げるのが一番です。ただし夜露がつくことがあるので、敷物はぬれてもかまわないものがよいでしょう。

もう1つ大事なのは、暗闇に目を慣らすことです。明るい部屋から出てしばらくは暗い星まで見えません。30分くらいは空を見上げて目を慣らしてください。さらに、せっかく目を慣らしても、自分で使う懐中電灯がまぶしくては台なしです。懐中電灯に赤いセロファンをはるか、赤色LEDを用意するのが鉄則です。

流星はどこに流れるか分かりませんし、いつ流れるのかもわかりません。ですから星空全体を気長にゆったりとながめるようにしましょう。

流星の姿を残そう

カメラ

カメラはしっかりと固定するのがポイント

流星は、一瞬のうちに流れて消えてしまう現象です。そこで、写真や動画としていつまでも残してみませんか。

流星の写真撮影は意外と簡単です。1分以上、10分未満の長時間露光ができるカメラなら、ピントを無限大(∞)に合わせて、夜空の適当な方向に向けてシャッターを開けば、あとは運次第。フィルムは高感度(ISO800くらい)のものが必要ですし、運任せなので何枚も撮影することになりますが、その点はデジタルカメラなら有利です。

カメラのほかに必要なのは、しっかりした三脚、レリーズ(シャッターを切る道具、カメラによってはリモコンも)、そしてできれば夜露を防ぐためのレンズフードです。

星ナビ表紙

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天体写真はハードルが高いと考えられがちですが、近年急速に広まっているデジタル一眼レフカメラがあれば思いのほか簡単に始められるものです。月刊天文雑誌「星ナビ」2008年8月号では必要な道具から撮影方法、画像処理の基本までをサポートする特集を組んでいます。もちろん、ペルセウス座流星群の情報も掲載しているので、さらにお得です。

最近人気なのが、流星のビデオ撮影。高感度CCDビデオカメラヘッド「WATEC-100N」はモノクロですが、肉眼で見えない流星も写るほどの高感度です。

詳しい撮影方法はアストロアーツの星空ガイド「流星観測のすすめ」をご覧ください。写真観測やビデオ観測など、流星を記録する方法を解説しています。