冬の星空を楽しもう
星座・流星を撮影する
星座の写真を撮ってみたい
星座の形を写真に撮るには、なるべく露出時間を短くすることが必要です。標準レンズ(50mm)で、星を点像に写すためには天の赤道上(南の中天あたり)の星で約15秒、赤緯+40゚(ほぼ頭の真上あたり)の星で約20秒くらいの露出時間に抑えなくてはなりません。
そのためには、Fの明るいレンズと超高感度フィルムが必要となります。また、大きな星座や「冬の大三角」のような広い星野は標準レンズではおさまりきらないので、広角レンズを用意しておくことも必要です。
流星の写真を撮ってみたい
三脚にカメラを取り付け、レリーズを付けます。フィルムを入れるのを忘れないこと。レンズは標準レンズでOKですが、なるべく明るいもの(F2.8以上)がよく、開放にセットしておけばいいでしょう。
STEP1
撮影したい方向へ向けしっかりと固定しましょう。
STEP2
シャッター速度をバルブに設定します。
STEP3
ピントを無限大(∞)に合わせます。あとはシャッターを切るだけでOKです。露出時間は空の明るさや絞り、フィルムの感度によってまちまちですが、2〜10分間が目安です。例えば、しぶんぎ座流星群のピーク時は月明かりがないので街明かりがなければ多少長めの露出でも大丈夫ですが、ふたご座流星群のピーク時は一晩中月が出ているので短くした方がよいでしょう。
流星のビデオを撮ってみたい
流星のような短時間で動きのある天文現象は、ビデオで撮影するとおもしろいでしょう。残念ながら、一般的なハンディビデオカメラでは感度が低いため、流星を動画で捉えるのは難しいようです。しかし、最近は高感度なビデオカメラヘッドと明るいレンズが比較的安価に入手可能になってきました。流星の撮影でもっとも定評があるのは、ワテック社のWAT-100Nです。モノクロですが、その感度はきわめて高く、目に見えない暗い流星でも捉えることができるほどです。ここでは、WAT-100Nを使用した流星ビデオの撮り方を紹介しましょう。
用意するもの
- WAT-100N(電源にDC12ボルトのバッテリが必要)
- レンズ、CBC社製の3.8mm/F0.8や6mm/F0.8がおすすめ(メーカー生産終了につき、在庫についてはお問い合わせください。)
- ハンディビデオカメラ(アナログ映像信号入力と液晶モニタが必須)
- 接続ケーブル(BNC-RCA変換コネクタ必須、ビデオカメラによって専用品が必要の場合もある)
- 三脚、もしくは赤道儀
STEP1
WAT-100Nにレンズを取り付け、三脚や赤道儀に載せて、星空に向けます。ビデオの場合、銀塩カメラやデジタルカメラと違って、撮影中にカメラそのものに触れる必要がないので、適当に空に向くように置いておくということでも、意外と実用になります。
STEP2
レンズのオートアイリス用ケーブル、電源ケーブル、コントローラーを接続します。映像信号用の黄色いコネクタのケーブルは、BNC-RCA変換コネクタを介してWAT-100Nに取り付けます。
STEP3
WAT-100Nからの映像信号をハンディビデオカメラに入力します。ビデオカメラは、ビデオモードにして録画デッキとして使います。
STEP4
コントローラのシャッタースピードはOFF、ゲインはマニュアルでつまみを右回りに最大、ガンマはOFFに設定します。レンズのピントリングは、FAR側が無限遠です。ハンディビデオカメラの液晶モニタを見ながら、ピントを合わせましょう。最後に周囲の明るさなどに応じて、コントローラの設定を調整します。
STEP5
あとは、流星が流れるのを待つだけです。