7月10日に探査機ロゼッタが小惑星ルテティアと接近、ネットでライブ配信も

【2010年7月9日 ESA

ESA(ヨーロッパ宇宙機関)の彗星探査機ロゼッタが7月10日、小惑星ルテティアに最接近し観測を行う。


小惑星ルテティアの想像図

小惑星ルテティアの想像図。本当はどんな姿なのかは、会ってみるまでわからない? クリックで拡大(提供:ESA)

7月10日の18時10分(中央ヨーロッパ夏時間。日本時間では翌11日1時10分)、ESAの彗星探査機ロゼッタが、小惑星ルテティア((21) Lutetia)に3,162kmの距離まで最接近する。

ロゼッタは、2014年にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に到達する予定で、その際には世界初となる彗星表面への着陸探査を目指している。そこまでの途上でいくつかの小天体探査を行っているが、今回のルテティアへの接近は、2008年9月の小惑星シュテインス((2867) Steins)への接近につづくものとなる。

ロゼッタは、最接近の数時間前に姿勢を反転させた後、相対時速5万4000kmでルテティアに最接近する。観測機器で常に小惑星をとらえられるよう、ナビゲーションカメラで自律的に姿勢制御し、搭載している観測機器のほとんどをオンにして、約2時間の間に、地表、大気、磁場、質量、密度や可視光スペクトルを調査する。ロゼッタから送られてくる最初の画像は、最接近から数時間以内に公開される予定だ。

このフライバイに際して、約4億5000万kmかなたにあるロゼッタとの通信はDSN(地球が自転する間にも通信を確保できるよう、スペイン、オーストラリア、アメリカでリレー通信を行う)を介して行われる。

最接近の時間に合わせて、livestreamのESAチャンネルでライブ番組を視聴することができる(日本時間7月11日1時10分スタート)。