2012年金環日食に対応、ステラナビゲータ Ver.9のVer.9.1へのアップデータを公開

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【2011年12月1日 アストロアーツ】

天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ Ver.9」の、Ver.9.1へのアップデータを無償公開しました。


(ステラナビゲータ Ver.9による2012年5月21日の金環日食のシミュレーション)

ステラナビゲータ Ver.9による2012年5月21日の金環日食のシミュレーション。クリックで拡大

(太陽系フライトスタイルで金環日食(同上)の金環帯と擬本影・半影の輪郭を表示)

太陽系フライトスタイルで金環日食(同上)の金環帯と擬本影・半影の輪郭を表示。クリックで拡大

今回のVer.9.1アップデータは、現在販売中の「ステラナビゲータ Ver.9.0」の不具合修正や機能の追加を行うものです。

「ステラナビゲータ Ver.9」は、過去から未来までの20万年間に起こるあらゆる天文現象をリアルに再現できる天文シミュレーションソフトウェアです。

星空のシミュレーションだけでなく、四季の星座や神話を紹介するプラネタリウム番組、おすすめの天文現象の情報をインターネットから取得してお知らせする機能、天体望遠鏡のコントロールなど、天文・宇宙を楽しむための多彩な機能が搭載されています。

9.1アップデータでは、2012年5月21日に日本で見られる金環日食に対応し、弊社の日食シミュレーションソフトウェア「エクリプスナビゲータ Ver.2」と同様の日食要素データを用いて高精度に日食の計算を行う機能や、日食の皆既・金環帯や本影(擬本影)・半影を地球上に表示する機能を追加いたしました。

※注: 現時点では、日食の高精度計算や金環帯・本影・半影の表示が行えるのは2012年5月21日の金環日食のみです。将来の日食につきましてはアップデータまたはデータ更新で順次対応させていただく予定です。またこの機能は日食観測の支援を用途としておりますため、過去の日食については今のところ対応予定はございません。

また、地形や地上風景を半透明で表示する機能も追加いたしました。これによって地平線上のどの位置から天体が昇るかを確認できるようになり、「ダイヤモンド富士」などのシミュレーションに便利にお使いいただけます。さらに、モザイク写野角の個々の写野枠の向きを「極方向に揃える/天頂方向に揃える/常に平行を保つ」のいずれかに切り替えられるようになりました。

これらの機能追加の他に、9.0 発売後に判明した不具合も数多く修正されております。

ステラナビゲータ Ver.9用「9.0・9.1アップデータ」は「ステラナビゲータ Ver.9 アップデータ」のページからダウンロードしていただけます。また、ステラナビゲータの[ヘルプ]メニューから「ステラナビゲータの更新確認」を実行すると、バージョンのチェックとアップデータのダウンロードが自動的に行えます。

《改良点・追加機能》

  • 日食の皆既・金環帯と本影・半影を地球上に表示する機能を追加
    • 金環帯と本影・半影の表示は、「太陽・月」ダイアログで行います。スタイルを変更した場合には、あらためて設定してください
  • 天体情報パレットに日食の接触時刻の表示を追加
  • 地形と地上風景を半透明にする機能を追加
  • モザイクで表示した写野角の向きの設定を追加

《おもな修正内容》

  • モザイク写野角を画面中央に正しく移動できない。
  • 「前回終了時の設定で起動」の設定で再起動時に地形ビットマップが表示されない。
  • データ更新直後に木星の大赤斑の位置が大きくずれる。
  • 月食の再現が NASA の予報データと2分程度ずれることがある。
  • 「前回終了時の設定で起動」の設定で再起動すると「視野円・写野角」ダイアログや「視野・写野」タブの焦点距離・カメラ名の設定が初期化される。
  • 「視野円・写野角」ダイアログの「焦点距離」に10mm未満の値を設定できない。
  • 表示形式を「太陽系」にした状態で「太陽系視点」ダイアログの数値を変更するとステラパッドのマウス操作が効かなくなる。
  • PC がインターネットに接続していないとステラナビゲータを起動できないことがある。
  • 星空自動解説で暗い星が見えない。
  • 「前回終了時の設定で起動」の設定で再起動すると、観望・撮影スタイルなどで表示オフにした表示物が表示オンになる。

(修正内容の一覧は、「ステラナビゲータ Ver.9 アップデータ」のページより「リリースノート(修正機能一覧)」をご参照ください。)

《星図が正しく描画されない場合の対応について》

ステラナビゲータ Ver.9ではグラフィック処理が大きく変わったため、従来ステラナビゲータが動いていたパソコンであっても、Ver.9の動作条件を満たさない場合があります。

このようなパソコンでは以下のような問題が起きることがあります。

  • 星図画面が真っ黒になる
  • 恒星の周りに黒い縁が出る
  • 他のウィンドウの中にステラナビゲータの画面が表示されることがある
  • 光跡残しのように表示物が消えずに残る
  • 印刷や画像として保存、クリップボードへの画面コピーができない

アップデータをインストールすると、[設定]メニューの「環境設定」ダイアログに[DirectXモードで動作]というチェックボックスが追加されます。

お使いのパソコンで上記のような問題が起きる場合には、このチェックボックスをオフにすることでVer.8以前と互換の描画方式に切り替わりますので、こちらの設定をお試しください。

詳しくは以下のページをご参照ください。

ステラナビゲータ Ver.9の星図が正しく描画されない場合の対応