デジタル一眼レフカメラのRawファイルを「現像なし」で読み込める天体画像処理ソフト「ステライメージ Ver.5」を発売
デジタルビデオ、ウェブカメラなどで作成した動画ファイル読み込みにも対応
【2005年2月18日 株式会社アストロアーツ】
天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ」や天文雑誌「月刊星ナビ」など、天文関連プロダクツを開発、発行、販売している株式会社アストロアーツ(東京都・渋谷区)は、デジタル一眼レフカメラのRawモードで記録されたファイル(以下、Rawファイル)を「現像なし(※1)」で読み込み、高速に「96ビットスーパーカラー処理(※2)」ができる、天体画像処理ソフトウェア「ステライメージ Ver.5(StellaImage Ver.5)」を2005年3月25日より発売いたします。
天体画像のように明暗差が極端に大きく、かつ繊細な情報を含んだ画像を適切に処理するために、ステライメージは従来のバージョンより「96ビットスーパーカラー処理」エンジンを実装してきました。通常の画像処理ソフトウェアが扱う画像のビット数は、24ビットで、RGB各256段階(色数は約1667万色:フルカラー)なので、人間の目で識別できる階調数とほぼ同じ数ですが、デジタルカメラなどで撮影され、Rawモードで記録されたファイルには、36ビットまたは42ビットの階調のデータが含まれています。このため通常の画像処理ソフトウェアでは扱える階調が不足します。天体画像処理では繊細な情報を引き出す必要があり「96ビットスーパーカラー処理」を搭載する意味は大きく、天体画像のアマチュアからプロまで確実な支持を受けてきました。
「ステライメージ Ver.5(StellaImage Ver.5)」は、デジタル一眼レフカメラRawファイルを「現像なし」で読込み、96ビットで処理することを可能にしました。通常の画像処理ソフトウェアが持つ一般写真に適した現像機能は、画像処理が必須の天体写真には適切でない場合が多く、「現像なし」に対応することで、撮像素子からの情報をそのまま処理することができるようになりました。これにより、これまでメーカー提供のソフトウェアで行われていた階調圧縮やシャープネス処理などを排除し、ユーザ自身が最適な画像処理を行うことが可能になり、輝度差が大きな天体画像の処理、ダークフレーム減算などで絶大な効果を発揮します。
また、デジタルビデオやウェブカメラなどで撮影した動画ファイルの読み込みにも対応しました。動画を読み込み、個々の画像を評価、選別した良好な画像のみを合成し、「ウェーブレット変換を応用した画像処理(※3)」を行うことで、主に惑星などで最高のスチル画像が作成できます。さらに、「スターエンハンス(※4)」、「デジタル現像(※5)」、「ベイヤー配列からのカラー合成(※6)」など、各種天体画像処理に特化した機能が追加・強化され、あらゆる天体の画像処理に威力を発揮します。
「ステライメージ Ver.5(StellaImage Ver.5)」は、天体撮影におけるすべての入力デバイスで記録したファイル形式に対応し、観賞用から専門的な画像解析まで、対象となる天体に最適な手法を実装した「天体画像処理」専用のソフトウェアです。
- (※1)「現像なし」 … Rawファイルの読込み時に階調圧縮、シャープネスなどの画像処理を行わず、撮像素子のデータをそのまま読込む手法。
- (※2)「96ビットスーパーカラー処理」 … RGB各32ビット実数での画像処理。無限の階調を扱うことが可能。
- (※3)「ウェーブレット変換を応用した画像処理」 … 惑星など大気のゆらぎの影響が多い画像を鮮明にする処理。
- (※4)「スターエンハンス」 … 恒星像の中心部を強調し画像全体を硬調仕上げにするフィルタ。
- (※5)「デジタル現像」 … 淡い部分はそのままで、ハイライト側の明るさを抑え、白飛びをなくす階調の圧縮処理。
- (※6)「ベイヤー配列からのカラー合成」 … Rawファイルから撮像素子のデータ配列をそのまま読み込み、各色の並びからRGB画像に変換する処理。
<主な機能>
- 「96ビットスーパーカラー処理」エンジンを高速化
- 天体画像処理に必須のRGB各32ビット実数処理を高速化。従来比で最大数倍の性能アップで、高画素の画像を快適に処理。
- デジタル一眼レフカメラの天体画像処理に完全対応
- 主なデジタル一眼レフカメラのRawファイルを「現像なし」で読み込み可能。
- Rawファイルのダーク/フラット補正が可能。
- CCDチップのベイヤー配列のまま読み込み、ホット/クールピクセル除去などの画像処理を施して、カラー画像に展開が可能。
- ムービーから高品質な画像作成
- 動画を読み込み、画像ファイルに展開して個々の画質を評価。選別した良好な画像をコンポジットして、ウェーブレット変換を応用した画像処理を行って最高の画像を作成。
<製品について>
- 製品名/「ステライメージ Ver.5」
- 予定価格/29,400円(本体:28,000円)
- 発売予定日/2005年3月25日
- 動作環境/
- パソコン本体:
- 対応OSに適合したパソコン
- 対応OS:
- 日本語Windows 98SE/2000/Me/XPが搭載されたパソコン
- CPU:
- Intel Pentium III 500MHz相当以上(1GHz以上を推奨)
- モニタ:
- 800×600ドット以上(1,024×768ドット以上、65,536色以上推奨)
- メモリ:
- 空きメモリ256MB以上(512MB以上を推奨:高画素の画像を快適に処理するためには、画像サイズに応じた空きメモリが必要)
- 開発・発売元/株式会社アストロアーツ
〈株式会社アストロアーツ 会社概要〉
- 本社:
- 東京都渋谷区
- 代表取締役:
- 大熊正美
- 設立:
- 1981年7月
- 資本金:
- 4,250万円
- 従業員数:
- 20名
- URL:
- http://www.astroarts.co.jp/
- 事業内容:
- 天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ」シリーズ、天体画像処理ソフトウェア「ステライメージ」シリーズの開発 、デジタルプラネタリウム「ステラドーム」の開発
- 天文雑誌「月刊星ナビ」、「天体写真撮影テクニック」「アストロガイド星空年鑑」などの天文関係ムックシリーズの発行
- ウェブサイトでの天文情報発信
<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社アストロアーツ 広報宣伝部 担当:大日方(おびなた)
- 電話:
- 03-5790-0871(代)
- FAX:
- 03-5790-0877
- E-mail:
- press-info@astroarts.co.jp
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