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星ナビ機材セレクション
終了しました
「スカイスカウト」
アストロアーツオンラインショップ特価
63,840円(税込)
星ナビ 2008年5月号
レポート/沼澤茂美(日本プラネタリウムラボラトリー)
撮影協力/薄田咲織、薄田陽凪、Hirono
2008年9月17日
矢印が星へ導く スカイスカウト CELESTRON
Personal Planetarium SkyScout
目的の天体がどこにあるのか? また、今見ている天体はどういう天体なのか? スカイスカウトはそんな疑問に簡単に答えてくれる画期的なフィールドアイテムだ。ビギナーが星座や天体を楽しみながら覚えるのに有用なだけでなく、星空観望エキスパートにとっても計り知れない魅力を持っている。
パーソナルプラネタリウム登場
スカイスカウトは、見たい天体や星座がどこにあるか導いてくれる〔天体導入支援機能〕、任意の天体がどういうものかを教えてくれる〔天体の同定機能〕、そしてそれらの天体や星座の〔音声解説機能〕〔解説表示機能〕が盛り込まれた今までにないコンセプトのアイテムだ。
残念ながら表示も音声解説も英語しか用意されていない。このため、英語が堪能な方はともかく、ビギナー向けにはおすすめできるものではない。しかし、ある程度星に親しんでいる人にとっては強力なアシスト役になってくれるはずだ。使い方はとても簡単で、1時間も使っていれば手放せなくなるような魅力がある。
スカイスカウト。画像クリックで各部の名称と付属品一式を表示。
スカイスカウトの心臓部はCPUとGPSレシーバー、他にハネウェル社の磁気リニアセンサー、同社のZ軸磁気センサだ。3つのセンサーによって、正確な場所と時間を自動取得し、方向と仰角を感知しながら内部データと照合してバーチャルプラネタリウム空間を作り上げている。
見たい天体を導入する
まずON/OFFスイッチを長押しする。スカイスカウトが起動し、GPSからの信号を自動取得しはじめる。もちろん空の開けたところで固定して起動しなければならない(室内などGPSの信号が取得できない場合は手動で緯度経度、日時を入力して使うことが可能)。約40秒で自動セットアップは完了し、〔Locate〕機能によって、目標とする天体の方向を示してくれる。導入の際は1倍のスルーファインダーを覗く。内部に方向を示す赤い▼マークが点滅しているので、その方向に動かして行けばよい。対象に近づくと点滅が早くなり、導入すると全方向8つの▼マークが点灯する。とても楽しい。
ここで音声ガイドを聞くこともできるし解説を読むことも可能。コンパクトにまとめられた解説はなかなか勉強になる。
■見たい天体の探し方
電源を入れると自動的にGPSからの信号をキャッチし、約40秒ほどで自動セットアップが完了するので、次の順序で目標の天体を探す。
1. 〔Locate(目標天体)〕を選択する。ワンタッチコントロールボタンを押すか、ディスプレーに表示された〔Locate〕をメニューナビゲーションパッドを使って選択する2つの方法でアクセスできる。
2. 天体メニューから天体種別を選び、次の階層で天体名を選ぶ。ここではヘラクレス座の球状星団M13を選択してみた。
3. ここでスコープを覗くと矢印で目標天体へ誘導してくれる。ディスプレイには天体名が表示され、〔Audio(音声解説)〕、〔Text Description(文字解説)〕、〔Scientific Data(天体データ)〕のメニューが出るので選択すれば各機能を利用できる。
強い磁気を発するものや車のボディーの近くなどの大きな金属のそばに行くと、ディスプレイにこのような磁石マークが表示され、アラートテキストが表示されることがある。正常な位置判断ができなくなるので場所を移動しよう。