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冬の星空を楽しもう

星雲・星団を見よう

M42・M43 オリオン大星雲

M42・M43

 勇者オリオンの剣のあたりに輝く、有名な大散光星雲です。眼視で観察しても写真に撮影しても、どんな口径でも素晴らしい美しさを見せてくれます。

 M42と M43は写真ではつながって写りますが、眼視ではM43はM42のわずか北に離れて見えるので、メシエ(※)は2つに分けたものと考えられます。メシエは 1771年に、蝶あるいは鳥が羽を広げたような姿とトラペジウムをスケッチに残しています。明るい天体なので、望遠鏡が発明される以前から存在は知られていました。

※メシエ(1730-1817) Charles Messier
フランスの天文観測家。1758年に回帰したハレー彗星をフランスではじめて観測して以来、彗星の捜索に没頭し、以後15個の新彗星を発見した。さらに彗星捜索にとって紛らわしい星雲状天体のリストを作成した。これが今日の「メシエカタログ」で、M天体の名まえで親しまれている。

見つけ方
オリオン座の三ツ星のすぐ南に、3つの4〜5等級の星が南北に並んでいます(小三つ星)が、この中央付近が肉眼でもぼうっと光でにじんだように見えます。これがM42/M43です。三ツ星のいちばん東のζ星(1.8等)からは、M42 は5.5m西、3゜27'南です。ファインダーでも、蝶が羽を広げたような姿が分かります。

M45 すばる・プレアデス星団

M45

 「すばる」の名で有名な、肉眼でも観察できる美しい散開星団です。初冬の東の空に、細かな星が集まった姿が誰にでもすぐ分かります。普通の視力の人で6〜7個の星が見えますが、双眼鏡ではこれが60〜70個、大口径双眼鏡では、約140個もの恒星の集まりであることが分かります。

 「すばる」は和名で、清少納言が枕草子の中で「星はすばる、…」と詠んでいることでも有名で、元々は結ぶとか集まるという意味を持っています。非常に若く、約5,000万年の年齢とされる青白い高温の星の集団です。

見つけ方
おうし座の左肩のあたりに肉眼でも見え、都会地でも位置は分かります。おうし座α星のアルデバラン(0.9等)からは48.4m西、7゜37'北です。肉眼でも見えますから、ファンダーでも十分美しく見られます。

M35 ふたご座の美しい散開星団

M35

 ふたご座の、カストルの足元に位置する満月ほどの大きさの素晴らしい散開星団です。小口径から大口径まで楽しむことができる美しい星団で、写真にも非常に良く写るため人気の高いものの一つです。星数は300個とされています。すぐそば(15')に11等級の小さく密集した散開星団NGC2158があり、同一視野で観察できます。

 これは、暗いのに意外と良く見えます。さらに55'離れたところにはNGC2158より明るい、NGC2157という散開星団もありますが、3つの10等星なのでどれが星団だか見わけにくいでしょう。

見つけ方
ふたご座α星(カストル)から順にε星、μ星と3等星を追うと足元のη星にたどりつきます。M35はこのη星(変光星3.1〜3.9)の西北2゜に位置しています。μ星、η星と少し間延びした三角形を作るので、これを一度覚えてしまえば簡単に探せるようになります。η星からは6.1m西、1゜50'北です。5.3等というデータからも分かるように、肉眼でも丸い星雲状の姿が見えます。ファインダーなら明るい星がいくつか見えて、散開星団であることが良く分かります。

M36・M37・M38 ぎょしゃ座の散開星団

M36

 ぎょしゃ座の特徴あるややいびつな五角形の中を冬の天の川が流れていますが、この天の川の中ほどに小口径で楽しめる3つの散開星団が北からM38、 M36、M37の順に並んでいます。M36は小さいが明るい星が多く、M37はもっとも均整がとれた姿、M38は大きく広がっているがやや暗いという三者三様の形態を楽しめます。※右の写真はM36

見つけ方
おうし座β星とぎょしゃ座θ星を結ぶ線の中ほどに、直交するような位置に3つの散開星団が並んでいます。おうし座β星(1.7等)からは、M36は 10.0m東、5゜32'北です。M37は25.7m東、3゜57'北です。M38は2.4m東、7゜14'北で、β星のほぼ真北です。

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関連リンク

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