2014年 しぶんぎ座流星群
凍てつく冬本番をむかえるころ、三大流星群のひとつ「しぶんぎ座流星群」がやってきます。2014年は1月4日明け方がもっとも多く流れるとされ、月明かりもなく最高の条件です。寒さも吹き飛ばすようなたくさんの出現に期待しましょう。
しぶんぎ座流星群の見方・見え方
流星群のピークは1月4日明け方
しぶんぎ座流星群の放射点は、23時ころ北北東の地平線から昇ってきます。流れる流星の数が同じと仮定した場合、放射点の高度が高いほどたくさん見えるようになるため、時刻の経過とともに放射点高度が高くなり、明け方にかけて流星の出現数も増えていくことでしょう。
2014年のしぶんぎ座流星群がもっとも流れるとされる極大時刻は、1月4日の明け方と予想されています。もっとも流星が流れるとされる時間帯に放射点高度も高くなるため、多くの流星が見られるのではと期待されます。3日から4日への日付が変わる真夜中から4日の明け方にかけてが観察好機となります。
月明かりがなく最良の条件
2014年は宵の口には月が沈みますので、流星群が出現するころには月明かりがまったくなく、流星観察には最良の条件となります。月明かりがあると暗い流星は空の明るさに埋もれて見えなくなってしまうのですが、2014年はそのような心配がまったくありません。晴れれば、ピーク時には1時間あたり数十個の流星が見られるでしょう。
ラブジョイ彗星と流星の共演を見よう
明け方、東の空にはラブジョイ彗星(C/2013 R1)が昇ってきます。もっとも明るかったころに比べ少し暗くなっていますが、双眼鏡で楽しめる明るさをキープしていると思われますので探してみましょう。流星と彗星が同じフレームに納まるような写真撮影にチャレンジするのもおもしろいでしょう。
流星観察のポイント
流星群は放射点を中心として空のいたるところに流れます。したがって、なるべく空が広く見渡せる見晴らしのいい場所で観察することをおすすめします。
街明かりは流星の見える数を減らしてしまう要因です。2014年は月明かりのない好条件ですから、できれば街中を離れて空の暗いところへ行きましょう。ただし、山中に行く場合、道路の凍結や積雪には十分気をつけてください。
とても寒い時期です。防寒着はもちろん、しっかり寒さ対策をして流星観察を楽しんでください。
流星を観察するために長時間夜空を見上げ続けていると首が痛くなります。アウトドア用のチェアやベッドを用意できればベストですが、グラウンドシートに寝転がって見るのも快適です。ただし、車の往来がある駐車場ではたいへん危険ですので寝転がるのはやめましょう。
とても寒い時期です。防寒着はもちろん、しっかり寒さ対策をして流星観察を楽しんでください。
しぶんぎ座流星群の特徴
しぶんぎ座流星群とは
流星群は、ある1点を中心に四方八方に放射状に流れるように見えます。この1点を「放射点」といいます。流星群の名前は、放射点の近くにある恒星や星座の名前などを組み合わせて付けられます。しかし、しぶんぎ座という星座は現在なく、かつての星座名で今もなお呼ばれています。
放射点のある現在の星座はうしかい座ですが、りゅう座の3等星ι(イオタ)星に近いこともあって「りゅう座ι流星群」とも呼ばれていました。なんだかややこしいですね。
流星の流れるピークが短時間
しぶんぎ座流星群は、8月のペルセウス座流星群、12月のふたご座流星群と並んで三大流星群と称されていますが、毎年安定して期待通りに流れる他のふたつと違い、出現ピークの持続が短いために、その時間帯をはずしてしまうと、流星の見られる数がとてもわずかということもあります。
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「2014年 しぶんぎ座流星群」
「2013年 ふたご座流星群」
「2013年 ペルセウス座流星群」 - 日本の流星観測のとりまとめを行う「日本流星研究会」のページ。出現予報や速報はこちらでチェック。
- 日本流星研究会(外部リンク)
- 日本流星研究会の内山茂男さんのウェブサイト
- 流星の部屋(外部リンク)
- 昼夜いつでも、天候を問わずに流星を観測できる「流星電波観測」のページ。
- 流星電波観測国際プロジェクト(外部リンク)
- 撮影した大量の画像から流星を自動的に検出してくれるフリーソフトウェア(星ナビ2013年9月号で紹介)
- ShootingStarDetector(菊地 謙さん/外部リンク)