ひときわ目をひく赤い星
赤い星として有名な火星は、2016年5月22日に地球を挟んで太陽と反対に位置する衝となります。このころは一晩中夜空で輝いているので、観察に適しています。
5月から6月ごろは、宵のころに南東の空、深夜に南の空に3つの明るい星が集まっている様子が見えます。3つのうち最も明るい赤い天体が火星、最も暗い赤い天体はアンタレスです。残る1つは土星です。
2016年はとくに、さそり座の1等星アンタレスと並んでいる光景が見ものです。アンタレスの名前の由来は「アンチ・アレス(火星に対抗するもの)」という言葉ですが、その由来を実感できるのが今シーズンというわけです。
2016年10月中旬 19時の空(東京)。火星は10月2日から1週間ごとの位置、金星と土星は10月30日の位置を表示。月の表示は消してある。上旬は20時、下旬は18時ごろに同じような空が見える。クリックで星図拡大(ステラナビゲータで星図作成、以下同)
(5月23時/6月22時/7月21時/8月20時/9月20時)