〜接近前の彗星さがしにチャレンジ!〜 | |
リニア彗星は、夜空で誰の目にもとまるほどの大彗星ではありません。はじめて彗星をさがそうという人は、それなりの準備と工夫が必要です。 |
6月〜7月上旬、接近より一足早く、明け方の彗星さがしにチャレンジ! リニア彗星(C/1999 S4)がもっとも明るくなるのは、彗星が地球や太陽に接近する2000年7月下旬です。しかし条件さえそろえば、6月でもさがしだすことができます。 大きめの双眼鏡や望遠鏡を明け方の空に向け、リニア彗星さがしにチャレンジしてみましょう。 この図は、空の半分を表わしています。円のいちばん上が、天頂(地平高度90度)です。 まずは空を見わたし、お天気と方角をチェックしましょう。そして北東の空にカシオペヤ座を見つけましょう。午前2時30分ころには、地平線から高さ45度くらいのところに、カシオペヤ座の5つの星が数字の「3」のように並んで見えています。カシオペヤ座の位置は、時刻や場所によって違ってきますが、比較的わかりやすい星の並びですので、まずはこの「3」の並びを、肉眼でしっかりと見つけておきましょう。 6月は、リニア彗星はまだ肉眼で見える明るさにはなっていません。この時期からリニア彗星を見るには、大きめの双眼鏡か、天体望遠鏡が必要でしょう。双眼鏡や天体望遠鏡でリニア彗星をさがすには、まずはこのカシオペヤ座のあたりから、星の並びをたどっていき、彗星の予報位置へと導いていきましょう。
6月のリニア彗星は、さんかく座が目印です。さんかく座はカシオペヤ座とほぼ同じ高度に見えています。まず、3〜4等星の星で形づくる三角をさがしましょう。M33という渦巻き銀河があることでも有名です。
カシオペヤ座の右下(東より)にはペルセウス座があります。7月初旬、リニア彗星は、このペルセウス座を通過中です。ペルセウス座のあたりはちょうど天の川の方向で、双眼鏡や望遠鏡を向けると実にたくさんの星が見えてきます。リニア彗星へとたどるコツは、カシオペヤ座からペルセウス座へと視野を下ろしていき、ペルセウス座のγ星とα星を確認することです。
はじめての彗星さがし
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