マックホルツ彗星を見よう
2005年1月8日ごろに「すばる」と大接近
マックホルツ彗星は、2005年1月8日前後に「すばる」の愛称でよく知られているプレアデス星団(M45)と大接近します。双眼鏡で見れば、同じ視野の中にマックホルツ彗星とすばるを同時に見ることができます。
星図は、2005年1月8日、午後8時の南の空です。すばるは南の方角、ほぼ頭の真上のあたりにあります。多少の街明かりがあっても、肉眼でもじゅうぶん見つけられますが、もしわかりにくい場合はオリオン座の星やおうし座の1等星アルデバランなどを目印にしてみてください。
空の暗いところなら、すばるはいくつかの青白い星々が集まってできていることがわかるでしょう。そのすぐ近くにある、ボーっとした丸く広がった天体を探してみてください。これがマックホルツ彗星です。尾が伸びているようすもわかるかもしれません。
双眼鏡で見てみよう
双眼鏡を使えば、彗星とすばるの両方をさらに美しく見ることができます。双眼鏡の良いところは、
- 集光力(光を集める力)が大きいので、暗い天体まで見ることができる
- 視野(見えている範囲)が広いので、天体の接近を見るのに向いている
- 取り扱いが簡単
といった点です。
双眼鏡や望遠鏡を使っても、写真で見るような彗星の姿が見えるわけではありません。これは、人間の目は光を蓄積することができず、長時間の光を記録する写真とは異なるためです。しかし、「今、そこにある」天体を自分の目で見ることは貴重な体験です。ぜひ、ご自分の目で彗星を見つけて観察してみましょう。
国立天文台「マックホルツ彗星見えるかな」キャンペーン
国立天文台では、「1月7日から10日の間に、すばるを目印としてマックホルツ彗星を探し、見えたかどうかをインターネットや携帯電話を通じて報告してもらう」というキャンペーンを実施します。詳しくは、国立天文台のウェブサイト(http://www.nao.ac.jp/、携帯電話はhttp://www.nao.ac.jp/i/)をご覧ください。