M10
(へびつかい座の球状星団)
解説
へびつかい座には、M9、M10、M12、M14、M19、M62、M107と、メシエの球状星団が7つもあります。このうちM10、M12、M14の3つが、へびつかい座のいびつな五角形の中に位置していて、さらにM10とM12は双眼鏡なら同じ視野に入ります。M10は星が密集した典型的な球状星団の姿をしています。
見つけ方
へびつかい座のδ星とε星はともに3等級で近接しているため、このあたりでは目を引きます。このうち北側のδ星(2.7等)から東に約10°ほどのところにM10があり、ファインダーでも見つけられます。δ星からは42.8m東、24′南です。
双眼鏡
M10とM12は、7×50の双眼鏡の同じ視野内でぼんやりと星雲状に見えます。球状星団どうしがこのように双眼鏡で楽しめるのは、このM10とM12のペアだけです。
10cm
低倍率では丸い星雲状に見えます。隣のM12はひじょうにまばらなため60倍程度で周辺の星がいくつか見えます。M10と比べると明らかに見え方が違うのがわかります。120倍程度に倍率をあげると、M10も周囲の星の一部が分解できるようになり、それなりに楽しめます。
20cm
150倍程度まで倍率をあげてみても中心部が密集しているため星雲状にしか見えません。