M106
(りょうけん座の銀河)
解説
M106は本来メシエカタログには記載されていませんでしたが、同僚のメシャンが1781年に発見しており、後にカタログに加えようとしていたことがわかったため、1947年になってM105、M106とともに追加された天体です。Sb型の渦巻銀河で、見え方はアンドロメダ座大銀河(M31)に似ていますが、これはM31と同じような角度で傾いた方向から私たちが観察しているためです。1981年8月に16等級の超新星1981Kが出現しています。
見つけ方
北斗七星のひしゃくの底にあたるおおぐま座γ星と、りょうけん座β星のほぼ中間に位置しています。ひしゃくの先端のおおぐま座α星とγ星を結び、りょうけん座α星(コルカロリ)の方向に同じ長さだけ延ばしたところ、と見当をつけましょう。1.5°北に6等のりょうけん座3番星があるので、これを目標にします。おおぐま座γ星(2.4等)からは25.2m東、6°24′南です。
双眼鏡
7×50の双眼鏡で長楕円形の淡い小さな光斑を見ることができます。
10cm
40倍程度でも、大きな光斑を観察できます。中心部の核が明るく、周囲の光斑にも濃淡があって、2本の腕らしきものがわかるでしょう。倍率を80倍程度に上げても明るさはあまり薄れず、星雲の構造がかなりわかるようになります。小望遠鏡でこうした構造がよくわかるものは珍しいだけに、楽しめる対象と言えそうです。空の条件が良くないと、中心の楕円形の核しか見えません。
20cm
100倍で観察すると、2本の腕が明るい中心核を取りまくように伸びていることがよくわかります。この口径では星雲の微細な構造がよく観察でき、とてもおもしろいでしょう。
30cm
ひじょうに細かい構造が見えてきて、見飽きることがありません。