M5
(へび座の球状星団)
解説
M5はへび座の頭部、おとめ座との境界近くにある大球状星団で、初夏の夕方に観望の好期を迎えます。北天ではヘルクレス座のM13に次ぐ明るさを持つ見事な球状星団で、そのM13も割合近くにあるのでぜひ見比べたいところです。
見つけ方
へび座α星とμ星を底辺としておとめ座の方を向いた正三角形を作るとその頂点付近に見つかります。α星から南西にあるいくつかの5等級の星の固まりのうちのひとつ5番星のすぐそばです。α星(2.7等)からは25.6m西、4°21′南です。または、おとめ座の109番星と110番星を結んで、へび座のほうに延長しても見つけられます。小さなファインダーでは恒星状ですが、位置は確実にわかります。
双眼鏡
7x50の双眼鏡では、南東0.5°にある恒星と姿が明らかに違うことがわかり、小さな丸い星雲状に見えます。
10cm
明るく大きな球状星団ですから、小口径でも楽しめます。60倍では大きな丸い星雲状に見え、中心が明るいことがよくわかります。120倍程度に倍率をあげてしばらく観察していると、目が馴れるにつれ周囲が星に分解できるようになり、球状星団の美しさの一端が感じられるようになります。
20cm
倍率を150倍程度にあげると中心付近まで星に分解でき、美しく見事な見え方となります。中心の明るさはM13より上で、その点で印象が強い星団です。あわ粒のような微光星がびっしり球状に集まった姿は、いつまでも見飽きることがありません。
30cm
中心まで星に分解でき、さらに見事な感嘆すべき眺めとなります。