M52
(カシオペヤ座の散開星団)
解説
カシオペヤ座付近には45個を超えるたくさんの散開星団が分布していますが、暗くて小さいか、まばらなため観察しても印象が残らないものがほとんどです。ただ、その中で2つあるメシエ天体のひとつM52は小口径の望遠鏡でも楽しめます。この星団は、1744年にモンティニュー彗星(C/1774 P1)を観測中のメシエが発見したものです。星数は200個以上とも言われています。
見つけ方
カシオペヤ座のW字の右側にあたるα星とβ星とを結んで、その間隔分だけβ星の方向へ延ばしたところに5等星のカシオペヤ座4番星があります。M52は、この4番星の約1°南に位置しています。カシオペヤ座β星(2.3等)からは45.0m西、2°26′北です。ファインダーでは星雲状に見えます。
双眼鏡
7×50の双眼鏡では、半円形をした光芒の上に数個の星が見えてきて、やや大きく広がった球状星団を見ているような感じを受けます。周囲は天の川の中なので微光星が多く、とてもきれいな眺めです。
10cm
こじんまりとした散開星団なので60倍程度でちょうど良い感じです。微光星が多い星団なので背景の星雲状の光芒は消えず、その中に星が数多く見えます。中心のあたりに1つ、わずかにオレンジ色をした8等級の明るい星があり、目を引きます。明るい星の配列は三角形にまとまっており、倍率を高くすると、この配列ははっきり見えてきますが、背景の光芒が淡くなり美しさは失われてしまいます。
20cm
さらに微光星が見えるようになってきますから、視野内がずいぶんとにぎやかな印象を受けます。星が密集した散開星団なので、大きな口径でより美しく観察できます。