メシエ天体ガイドM58
(おとめ座の銀河)

M58M58 Map

  • M58(NGC 4579) おとめ座/銀河(SBc)
  • 赤経 12h37.7m 赤緯 +11°49′
  • 等級 9.8等 視直径 5.4′ 距離 5,900万光年

解説

おとめ座銀河団の南東の端、おとめ座ε星近くに位置する銀河です。棒渦巻銀河に分類され、質量は私たちの銀河系とほぼ同じとされています。超新星1988Aと超新星1989Mが出現しています。M58は1779年に彗星を観測していたメシエが発見しました。これ以降、彼のカタログには銀河の占める割合が高くなっています。

見つけ方

淡い銀河ですから、ファインダーでとらえるのは難しいでしょう。したがって、おとめ座ε星から赤道儀の目盛環を使って導入するか、自動導入システムのお世話になったほうがよさそうです。おとめ座ε星(2.8等)からは24.5m西、51′北です。

双眼鏡

7×50の双眼鏡や、より強力な10×70の双眼鏡でおとめ座ε星から西に視野を動かしていき、ρ星、27番星が視野の下側に入ったら静かに北に向けていきます。すると、M58、M59、M60の3つの銀河が同じ視野に入ってきます。たいへん淡いので、好条件下でないと観察は難しいでしょう。3つの中ではM58が一番大きく明るいため、双眼鏡でも楕円の淡い光斑が認められますが、他の2つはごく小さな光斑でしかありません。7×50の双眼鏡で星雲状に見えますが、三脚に固定して視野を安定させる必要があります。

10cm

80倍程度の倍率で、大きな楕円形の光斑が見え、中心の核の部分が明るいことがわかります。

20cm

集光力が大きくなるためだいぶ見やすくなり、光芒の中の濃淡が見えるようになります。